February 11, 2008

山へ

今日はbちゃん、kozoくん、みなちゃんと4人で西山へ。
膝まで埋まる雪かきわけかきわけ、進む山道。
木の名前と見分け方を木こりくんたちに教えてもらいながら、のんびり歩きました。
ひのき、赤松、ミズナラ、コナラ、ソヨゴ、アオダモ、リョウブ、ネジコ、白樺…

冬なので葉のない木々達の、枝ぶりや樹皮の様子を注意深く観察し、
樹種を当てていく。時折なんの加減か木々に積もった雪がさらさらと
落ちてきて粉に舞い、こぼれるようにきらきらさらさら、いつまでも
光っているのがうれしかった。

小さい頃は木の葉っぱや、雨の雫や、土のなかの虫なんか、いくらも飽かずに
眺めていたものだけど、いつの間にか頭でこれは△△っていう名前、という認識だけで
通り過ぎてしまって、じっと細部まで観察するなんて、大人になってからはなかなかない。

樹皮の違いやその節の感じや色みを観察してみると、4,5歩先をいく友達との
間だけでも幾多もの種類の木が生えてて、そして同じ樹種であっても、
生育条件や年数だとかありとあらゆる条件が重なって、まるで別の木に見えるようなのもあって
しろうとには見分けが難しい。

それから、間伐はデザインのようだという話。
当然、一定の範囲にどの程度残すかというルールは現場ごとに決まりが
あるのだけれど、ただそれに従って樹齢や樹種に関係なく無作為に切ればいいわけでなく、
実際にどの木を切るかというのは現場の各林業士の裁量による部分が大きいそうだ。

3本木があるとしよう。
真ん中にある、中くらいの高さの木はぐねぐね曲がって伸びてるけど、
それは右手にある背の高い、葉っぱのわさわさした木に日光をさえぎられているから。
左手の木はまだ低いけれど、真ん中のやつを切ってあげれば
元気よく伸びれそうだね。それに左の背の高い木とも喧嘩しない…

なんていう風に一本一本の木の位置、傾斜、高さや樹種毎の特徴やを
観察して、どの木を残してどの木を切ってあげればよいか、決めていくようだ。

農作物の間引きにも似てるけど、畑は生育条件がそう大きくは違わないのに対して、
山は傾斜があったり、いろいろな樹種が混ざってたり、樹齢も異なるので
その分観察する眼を養わないと仕事にならないだろう。すごいことだなあ、と思う。

実際に間伐をしてから何年も経たエリアを見せてもらうと、赤松が立派な
存在感でどっしり育ってたり、人の手を入れることで、
山の成長をコントロールしていることがわかる。
里山として山を利用してきた昔ながらの知恵。
人工林や原生林、その山の持つ歴史や性格で、視野は全然異なるのだろう。
たくさんの山を見てみたい、という想いにかられる。

「この木はなんだ?」って樹種のあてっこをしながら
1-2時間も歩いて、そのあと向かいの山の、左手は楢の群生、右手は赤松の群生、
そのずっと向こうに諏訪湖と諏訪の平らを眺めつつ、魔法瓶に入れてkozoくんの
運んでくれたコーヒーをみんなでいただく。
雪のなかをのしのしたくさん歩いたのでお腹はびっくりするくらいぺこぺこで、
古い板チョコ(kozoくんのデイパックから出てきた)を銀紙ごと雪につっこんで
ぱりっとさせて、それからみんなでちょこっとずつかじった。山で食べるチョコレートって
なんておいしいんだろう!

帰ってからもおしゃべりしたりお茶したり買い物へ出たり気ままに過ごして、
一日たっぷり遊んだので子どものようにくたびれて、そしてやはり山の余韻は深く、
すてきな一日でした。

投稿者 chaco : February 11, 2008 12:00 AM
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