ここのところ目にしているのは山浦の春。
が、ときどき諏訪の実家の庭を見ると、だいたい二週間くらいは山浦に
較べて早いというか、その違いに驚く。
うちの実家の庭…桜とコブシはすっかり花も終わり…
今はボケの花が真っ赤な花をぽんぽん咲かせているし、
その横で木蓮がぐっと渋く咲いていて、
ライラックはほころび始め香りたち…。
あらまあ…と思ったのだ。なんて楽しい庭だろう!
そしてあらためて、ここ何年も花の時期すら庭の木々に目をやらなかったんだなあと
しみじみ思う。
たいがい仕事のことで頭はいっぱいで、
しょっちゅう外国に行くので季節の移り変わりは切れ切れであいまいで、
気がつくと次の季節になってたりした。
今は娘が庭に遊び、木を植えた親父本人は大忙しで庭に目をくれる余裕なし。
人生って…。
午前中はとむとしみじみおしゃべりしつつ、
芽の出始めたツクバネをポットに植えていった。
母木のヤマボウシのまわりに、まるまるの種を五つずつ置いていく。
五つ置くのは雄と雌があって、だいたい五つも置けば全部雌、とか全部雄、っ
てことは殆どなくなるからだそう。
昼の後ひとりになったので、もくもくとハウスで植え替えをしていたが、
瞑想みたいではまる…。
ふたりも楽し、ひとりもよろし…。