December 03, 2008

「この土地がくれたもの」

パンにあうおかず。
里芋を皮ごと蒸して、皮を除いてからフォークでつぶして、
そこに玉ねぎとバジルペーストと豆乳マヨネーズ。
で、里芋ジェノベーゼというのを本で見たのでやってみたら
ものすごーくおいしかった。

これ、スモークサーモンで巻いてもきれいでおいしいだろうな。
スモークサーモン、食べてないなあ。

今日はもちきびの炊いたのが残ってたので、根菜ともちきびを入れて
豆乳シチューを作りました。あったまる…。


さて今日は一日家にいて、読書三昧。

福岡伸一「できそこないの男たち」、読了。

全ての受精卵は基本的に女性として生まれて、
受精後数週間を経て男性に変化していくくだりは
純粋に生物学的な男女の肉体の構造差を説明するにはもっともでおもしろかったし、
アリマキの話(メスがメスを生む、単為生殖が基本の虫。
だが厳しい冬を迎える前にだけオスが生まれ、メスと交尾して卵を産んで、
越冬したらまた生まれるのはまたメスだけという話)も
おもしろかった…自然ってほんとうによくできてる。

なんていうか、個々の個体が意識をしてそうなるんでなく、
「そういうふうにできている」ことを知るのが好きだ。
何のために生きているのか、生かされてるのか、なあ~と
思ったりするけれど、大きな手に委ねられているようで安心する。
毛虫もアリマキもイルカも微生物も木も私も…

というわけで、がつがつと読み進めたが、
後半のほうの男性のほうが女性より短命な理由の考察はこじつけみたいで、
そのへんからだんだんに興味減退…生物学でHOWは説明できても、
WHYは説明できない、と繰り返し書いていたが、その通りかなあ?

ちなみに私は、女性のほうがどの民族でも地域でもだいたい長命というのは、
月1回の月経や、出産によるデトックスがあるから、
男性に較べて致命的となる疾患にかかる率が少ないのじゃないか、という説が
正しいのじゃないかなあと最近は思うけど…。

フジコ・へミングの自伝と、
クロニクル・ブックス日本版の「On Good Land この土地がくれたもの」も読んだ。
これは、エリ子さんに貸してもらった本。

ロス近郊の小規模農場「Fairview Gardens」ができてから今までの
歩みの描かれた1冊。

冒頭に1954年と、1998年それぞれのフェアビューガーデン近辺の航空写真が
載っているのだけど、54年にはまだ周りにはほんとうに何もなく、家もごくまばらに
建つ程度。それが98年には都市近郊の住宅地となって、農場の周辺はびっちり邸宅に
囲まれて、幹線道路が整備されている。近隣住民とのトラブル(鶏の鳴き声がうるさい、
堆肥が匂う…etc)を経て、しだいに理解を得る過程や、農場や作物に対する姿勢そのものの変遷。

作物の声を聞く…農場に生息する多様な生物
(虫、家畜、自分たち人間、さまざまな作物、雑草)が
織り成すシステムをじっと観察し、農夫の役目としては
作物が心地よくいられるよう、そのバランスをそっと傾けるくらい、と
いうふうに、有機農業ではあるが、在り方が自然農に近い気がして好ましい。

で、こういう素敵な農場で、子どもたちのためのリブイン・プログラムや、
農業の研修ツアーなどやっているのです。
都市に近い場所で、自分や自分たちの子どもが食べる食物を育てることや、
大地との繋がりや収穫の喜びを味わうことのできる場所。
自分の口にする食べ物がどこから来たのか…
意識して「いただきます」って子どもには言って欲しいなあ。
給食費を払っているから、食べられる。んじゃありませんよ~!

投稿者 chaco : December 3, 2008 12:27 AM
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