18日目。
発見された島。
黒い海原が揺れるたび、泡のような波頭が浮かぶ。
水平線の果ては、白い煙に霞んでいる。
目を細めると、黒い突起状の影が。
あれは、島か。
・・・・
というのは発見する側の視点。
生きているなかで
発見される側を経験することは、
あまりない。
だれもいない
浜辺の粗い砂に仰向けになり、
いつものように
空が動くそのディテールに目を凝らしていると、
突然、
傍らに、人が立っている。
ほぼ裸の、
手入れもしていない私の身体に比べ、
一分の隙もない
制服に身を固めた人影に
島と私は発見された。
投稿者 vacant : 2005年06月30日 18:36 | トラックバック