紙雛に角力とらせる男の子 『柳多留』
たんぽぽのサラダの話野の話 高野素十
京菜洗ふ青さ冷たさ歌うたふ 加藤知世子
蛇穴を出れば飛行機日和也 幸田露伴
両方に髭がある也猫の妻 来山
帰れざる貝ある春の渚かな 石田勝彦
南無八万三千三月火の十日 川崎展宏
(いずれも読売新聞「四季」欄より 上から、2006.3.3、7、4、5、12、22、10)