5月6日(土)晴れのち曇り
『カルティエ現代美術財団コレクション展』東京都現代美術館(2006/4/22〜7/2)
写真は、エントランスホールに飾ってあったアレッサンドロ・メンディーニの作品。
カラフルな巨大な椅子。とてもかわいい。★★★の評価。
1F)
●ライザ・ルー:★★★ 立体。日常風景の原寸大模型が、すべて小さなビーズでつくられている。芝生と花畑のある庭。テーブルにはハンバーガーとビールのランチ。芝刈り機と物干し、二頭のフラミンゴが歩いている。ビーズの原色が遠目には幻想的に美しい。近寄って見ると芝の一本一本までがビーズで作られており、思わず気が遠くなる。制作に4年かかったとのこと。
●アレッサンドロ・メンディーニ:★★ 立体。小さな礼拝堂の中は、すべての壁が金色のタイル張り。中央にはやはり金色で幾何学的な顔の仏像のような大きな頭像。
●ポーラン・ドメルク:★★ 立体。カラフルな糸を渦巻き状に盛り上げてつくる小さな作品群。他にマッチ棒でつくった抽象模型や食パンでできたサンダルなども。
●ジャン=ミッシェル・オトニエル:★★ 立体。カラフルで飴のように半透明な素材でつくられた抽象立体。ビーズを使ったものも。
●デイヴィッド・ハモンズ:★ 立体。アフリカの面を幾重にも重ねた一番先には、使い古いしの鏡が。
●リチャード・アーシュワーガー:★★★ 立体。黒く巨大な「...?」。かわいい。タワシブラシのような素材。「?」の上部分は、上から吊られているので、ゆっくり回る。
●マルク・クチュリエ:★ 立体。五つ並んだ小ぶりな樹。柿のような色の実をつけている。
●ヴィヤ・ツェルミンシュ:平面。
●ロン・ミュエク:★★★ 立体。タイトル「イン・ベッド」。皮膚の質感まで精巧につくられた超巨大な女性像。ベッドから物憂げに眼差しを送っている。
●ヤイマ・カラサーナ・シウダ:★ 映像。赤ピンク色の光る布の上を踏みながら歩く馬の足。布が終わり、地面の上に出ると馬は倒れる。なにかのメタファーだとか。
●ジャン=ミッシェル・アルベローラ:★ 平面他。ハンコのようにアイコン化された顔と文字。
2F)
●松井えり菜:★ 平面。キッチュな自画像。わりとオーソドックスな絵具のタッチで描かれている。自画像はわざと変な顔をして描いているが本人はわりとかわいいらしい(伝聞)。多摩美の学生だそうだが、カルティエ財団に所蔵されるなんて、何だか羨ましい。日本の作品はこういう感じが評価されるようですね。
3F)
●トニー・アウスラー:★★★ 立体・映像。大きなゴム風船のような球体をスクリーンがわりにして、目玉のアップや抽象的な映像が映し出される。もはやオーソドックスな現代美術といった印象だが、その感じがちょっと好き。(第1回横浜トリエンナーレのような雰囲気へのノスタルジー。)
●デニス・オッペンハイム:★ 立体。スーツを着た二人の小さな人形が、とても長いテーブルの端と端に座り、意味不明な声の繰り返しで、ののしりあう(論争する)。両者は黒と白に塗り分けられ、アイデンティティのアンビバレントを表現しているとかいないとか。
そういう解説、嫌い。
●ボディス・イセク・キンゲレレス:★★★ 立体。タイトルは「三千年紀のキンシャサ」だったかな。未来都市の模型。子供が描いたSFマンガのように、カラフルでポップ。タバコやチーズなどの空き箱が、所々に利用されていて実にかわいい。作った人にも、所蔵しようと決めた人にも、感心する。
●シェリ・サンバ:★ 平面。サングラスをかけた人物像。赤道が近い鮮やかな色合い。最近の展覧会のタイトルは、「シェリ・サンバが大好き」。とてもかわいい。
●アラン・セシャス:★ 立体。巨大な頭部を持った白い人形。パパの絵を描くガイコツたち。
●アルタヴァスト・ベレシャン:映像。
●クラウディア・アンデュジャール:★ 平面。植物とアルファベットの線画だったか。
●アドレアナ・ヴァレジョン:★★★ タイルを切ると、断面は内臓。タイルを割ると、中は内臓。
●レイモン・ドゥバルドン:★★ 映像・写真。裸族の男たちがジャングルで狩をする様子。なんだか不思議な気分。
B2F)
●レイモン・アンス:★ 半立体。ゆがんだ金色のカルティエロゴ。
●ジェームズ・コールマン:★★★ 映像。ボクサーの映像が心音のリズムで暗転し、心の声が響く。
●ポーラン・ドメルク:前述
●ナン・ゴールディン:★★★ 写真。「デジャヴ」誌で写真は見たことがあったが、実はよく知らなかった。大量のスライド写真をみせてもらって面白かった。ジャームッシュ、ウォーホール、カップル、ベッド、ゲイ、etc.etc.
●森山大道:省略
●ウィリアム・ケントリッジ:★★★ 映像(アニメ)。木炭で描かれたアニメ。不思議な音楽。青い光線が、電話線のように人々をつないでいく。ときどき左右似たような二画面分割になる。タイトルは「ステレオグラム」だったか。なんだかとても好き。デジスタあるいは旧東欧の束芋。作者は南アフリカの人だったか。
●ウィリアム・エルグストン:★★ 写真。ニューカラー。高橋恭司とヴェンダースを思い出す。
●レイモン・ドゥバルドン:★★ 映像。前述の裸族の映像と同じ作者。「リオ」「上海」「東京」「パリ」「モスクワ」「アジスアベバ」「 」「ニューヨーク」の映像が同時に流れている。依頼を受けて制作したものだとか。もしも24時間ぶんを定点撮影して全て同時にシンクロさせて上映したら感動しただろうな。でもこの作者はそういうギミカルな人じゃないみたい。
●川内倫子:省略
●サラ・ジー:★★ 立体。脚立や糸やロープなど各種カラフルな線状の素材がくねくねと伸びて巨大な作品に。躁状態で発狂した内藤礼、と言った人がいる。
●マーク・ニューソン:★★★ 立体。SFのようにかっちょいい飛行機の現物。「ケルヴィン80」。
●パナマレンコ:★★ 立体。宮崎アニメに出てきそうな、ブリキの空飛ぶ潜水艦って感じ。
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