2006年06月30日

夏至のころ。


夏至のころは、いい。

春宵もいいが、
夏至のころの、誰そ彼時は、いい。

日が失われていく時間帯を
意識するようになる。


人けのない歩道橋で
かたちがおぼろげになっていくブルーグレーの空気を
感じている。

ものの姿が失われていく時刻に
よく遭遇するようになる。


未明の空が
蒼く、白んでいくのが
記憶にのこったりするのも、
たぶん夏至のころだ。


夜の早い時間なのか
夕方の終わりなのか
よくわからない白いシーツの色が
記憶にのこったりするのも、
たぶん夏至のころのような
気がしてきた。


夜の早い時間なのか、
窓の外、遠くを車がしゃあしゃあと音を立てて流れていく。


物事の境界線があいまいになる


夏至過ぎて。

投稿者 vacant : 2006年06月30日 22:21 | トラックバック
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