春の闇よりつぎつぎに濤頭(なみがしら) 清崎敏郎
春鹿の眉あるごとく人を見し 原石鼎
春眠の夢路を借りて母に会ふ 金泰定
願はくはわれ春風に身をなして憂ある人の門をとはばや 佐佐木信綱
下萌の土手をななめに下りけり 吉田佳代
峰つづき都に遠き山々の限も見えて残る雪かな 後水尾院
半面のかがやき思ひわがねむるこの半球は春の闇なり 五島美代子
(いずれも読売新聞「四季」欄より
上から、2008.3.9、13、4、2、7、12、2.22)
投稿者 vacant : 2008年03月18日 00:56
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