(つづき)
「読め」れば、「書け」る。
「読め」なければ、「書け」ない。
ひとことでいえば、それがこの著者の論旨です。
鈴木信一氏の続刊を、
あるいは授業を受けてみたい。
読み終えて数日後、
ぐうぜん神保町の三省堂にいた私は、
「文章」コーナーの本を
片ッ端からレジに運んでいました。
(苦笑)。。。
ひきつづき、
ラスト近くの練習問題を引用させてもらいます。
・・・
(鈴木信一『800字を書く力』祥伝社新書 より引用)
この本のまとめとして、読解問題を三つ用意しました。いずれも「文と文の関係を探る目」を養うことが目的です。ぜひやってみてください。
〔問題十二〕次に挙げるのは、「海岸通」という歌の歌詞です(ただし、傍線は設問のために加えた)。よく読んで、あとの問いに答えなさい。
海岸通 伊勢正三
あなたが船を選んだのは
私への思いやりだったのでしょうか
別れのテープは切れるものだとなぜ
気づかなかったのでしょうか
港に沈む夕陽がとてもきれいですね
あなたをのせた船が小さくなってゆく
夜明けの海が悲しいことを
あなたから教えられた海岸通
あなたの言うとおり妹のままで
いたほうがよかったのかもしれない
あなたがいつかこの街離れてしまうことを
やさしい腕のなかで聞きたくはなかった
まるできのうと同じ海に波を残して
あなたをのせた船が小さくなってゆく
問一、「別れのテープは切れるものだとなぜ 気づかなかったのでしょうか」とあるが、(a)「気づかなかった」の主語を文中の言葉で答えなさい。(b)また、この傍線部はどういうことを言っているのか、よくわかるように説明しなさい。
・・・