と
いうこともあって、
ずっと昔に買ったまま
きちんと聴いていなかったCD
『JVC WORLD SOUNDS 奄美しまうたの神髄 FOLK SONGS OF AMAMI/武下和平』
(VICG-60398)
を
走りながら聴いてみた。
・・・
やばい。
これは、
チルアウトなんかじゃない。
沖縄の島唄にある
チルな要素が、ここには微塵もない。
足が止まらない。
こんなにアドレナリンが出る音楽が他にあるだろうか。
誠小が、沖縄のジミヘンなら、
この武下和平は、何であろう。
何でもない。
何にも喩えられるはずがない。
世界の裏側から聴こえてくるような唸り声。
地の果ての、
果ての島から
海を越えて届かせようとする
執念のような
唄声。
そしてバチの音。
ああ
このリズムは、
荒波だ。
時化の外海、
島を渡る小舟を、真正面から打ちつけるような
狂濤だ。
その打擲を、
乗り越えていくような
強弱だ。
だぁーん、
だだぁーん、
だぁーん、
だだぁーん、
世界のあちら側から、
激浪を超えて、脱け出そうとする者の
死に物狂いの
美しい声。
・・・