2011年10月22日

「これからはむしろ、視聴者や顧客との共犯関係として、おもしろいことをやっている作品を評価する新しい基準を設けるべきじゃないかと思うんですよね。
 今、力のある作品というのは、基本的に、どこまでが作品で、どこまでが消費なのかわからないようなもので、そこで起こっている運動の美しさを論じないと、ほとんど意味がない。そういったものを受け入れた上で、強度のある表現をいかに追求するかを考えなきゃいけなくて、コンテンツ自体よりもコンテンツを通じたコミュニケーションが優位になっている今の世の中はけしからんというようなことを言ったとしても、壁に向かって手を振っているような徒労感がつきまとってしまいます。」(宇野常寛)


特別対談「いま、ネット空間では何が『生産』されているのか」宇野常寛×濱野智史 より

『広告』vol.381 2010年4月号 所収


投稿者 vacant : 2011年10月22日 13:45 | トラックバック
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