「コメディ、すなわち笑いというのは、共感をベースにします。ギャグではなくて、人物や出来事の『あるある』ネタ。」
「広告はいつも『これは、あなたに関係ある話ですよ』と言おうとしているのではないでしょうか。」
「そこで『関係ある』と思ってもらうために、『共感』や『憧れ』や『面白い!』や『コレがいま流行りです!』みたいな手法を工夫する。」
「親子や恋人とのありふれた物語を、時代に合わせて鮮度アップするのと同じようなことを、広告もやっていると思いますね。大貫卓也さんも言っていますね。自分の企画は普通なんだ。だから、すごい完成度にしてコミュニケーションすることに徹底的にこだわるんだって。」
「難解が効く場合もあるし、わかりやすい方が効くなら徹底的にわかりやすくする。『いいね!』みたいなゆるい共感のつながりが効くならそれを使う。」
鈴木聡「わかりやすさとは『あなたの物語』であること」より
『広告』vol.385 2011年4月号 所収