November 02, 2005

ドリ山カム夫、35歳、独身。夢見る区役所勤務です。

朝の駐輪場。

ホンダに跨っての切り帰し中、左隣に駐輪中のヤマハに軽く、ほんのやわらかタッチで接触。
瞬間、当たり前の様に自分サイドに倒れてくるヤマハ。
ホンダは既にサイドスタンドを畳んでいて、戻せず降りられもずなす術が無い。
目撃者はエアコンの室外機に横たわる猫だけ。
猫の手・・・いやいやいや、そんなファンタジーは捨てろ!
誰かー、いませんかー、ヒト希望ー、できれば若い男ー、後輩口調でー、笑顔で助けてくれそうなー?
・・・はーい、いませーん。
えーと、えー、えーっ!?
どうすんだこれ、どうすんのこれ!?
静かに重くしなだれかかるヤマハを全体重で押し返すも、ソールがありえないくらいに溝の無いウォーターシューズは嫌な方向に滑り始め、状況は悪くなる一方、朝にもかかわらず誰も通りすがらない閑静な住宅地。
美輪明宏さえ見たのに! この路上で! あんなにも激しく!
でも今は誰もいない。
美輪を軽く呪いながら転倒覚悟で、右側からホンダを降りてみる。
ヤマハ+ホンダの車重を腰で支えながら、ホンダを左手だけで抑え、それ以外の人体パーツでヤマハをあるべき方向へと押す。
逆ハンドルでロックしているせいか、なかなか安定しないヤマハを苦々しく思いながら、定位置へと押し戻す。
・・・やった、やったよ、ねえさん、無かったことにしたよ。
僕らみんなリセット世代だよ。
全てを忘れ、駐輪場を後にする。

まあ、美輪に助けられても嫌かな。

投稿者 yoshimori : November 2, 2005 05:15 PM | トラックバック
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