これは何の嫌がらせだろうか、至極真っ当に生きてきたつもりだった筈なのに。
座した姿勢では酷く消耗する上に、立ち上がることすらもままならない。
よしんば、立ったところで要介護指定手すりを探す有様だ。
元旦に医療機関は冷たく門を閉ざし、当番医と呼ばれる医院ですら、受付で「三時間待ちですが」とにべも無い。
自前の咽喉から発せられる声に全て濁点が付くように思える。
高熱、悪寒、頭痛、不思議と咳は出ないが、代償として声を潰されたようだ。
隣接する市にある小さな診療所で、先の受付嬢の答えた同じ時間きっかり待たされ、診察時間は僅か二分。
え? 検査無し? 綿棒みてえのを鼻に突っ込むんじゃないの?
小児科も兼ねている待合室は、児童と老人の巣窟で、規則的に胸の悪そうな咳を繰り返している。
帰宅後、処方された薬に手すら触れてもいないのに症状が一変。
高熱はやや去って、額に背中に腿に伝う汗、咳が出始める。
あー、もらったー。たぶん隣に座ってたメガネ。
で、自分の病名は何なんですかね?>ドクター
散々な年明けですよ!
今年もよろしう。