April 06, 2006

『元ナチ高官と語る夕べ』 (第2回)

車椅子にもたれかかった老人の年月が刻まれた目蓋から流れ落ちる幾筋もの光る涙。

ヨーコ・ゼッフィレリ(旧姓山本陽子)は、己の非道さに気付いたか、立っていた位置からくず折れるように床に片手をつき、ごめんねごめんねと嗚咽するのだった。

(了)

投稿者 yoshimori : April 6, 2006 11:59 PM | トラックバック
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