今年で23歳になる秋田出身の女は、都内のコンビニエンスストアでの些細な出来心から、春の選抜で山形代表として甲子園出場を果たした経験のある元高校球児店員からアンダースロー気味にカラーボールを投げつけられ、ミス東北地区予選を惜しくも敗退したものの敗者復活戦により準々ミスまで登りつめた自慢の肌をオレンジに染めた。
というよりも、窃盗犯の烙印を捺された。
オレンジ色に染まったあきたこまちが重くて走れない。
こんなはずではなかった。
米が欲しかったわけではない。
ただひとこと言って欲しかった。
いらっしゃいませ、と。
(了)
投稿者 yoshimori : April 9, 2006 11:59 PM | トラックバック