山手線内回り。
車内の中ほど大の字で爆睡している眼鏡のリーマン。
乗客は跨いで跨いで思い思いの席へと目指す。
他人とは思うのだが、あまりの占有率と泥酔後の前後不覚っぷりを気にしてか、女性がひとり起こそうと頬をはたく。
何度も叩く。
挙句、胸ポケットより携帯電話を取り出して、何処かに連絡とろうとしている。
見かねたスーツ姿の男性が眼鏡を羽交い絞めにして立たせようとする。
「ううぇあ? な、な、だ、だ、だいじょうぶれす」と明らかに駄目な感じ。
「車内ですから」と窘めるも意に介さず立ち去ってゆく。
あやうく蹴りつけるところだったよ。
(了)
投稿者 yoshimori : July 8, 2006 11:59 PM | トラックバック