「しょうもない先輩がいるんですよ」
千葉だからね。
「何か言いました?」
いや、失言でした。
「その先輩がサーフィンを始めたとか言うんですね」
実は、陸(おか)サーファーだったと。
「たぶんそうですよ。見栄でボードぐらいは買ったかも知りませんけど。で、海に出たあと疲れてサーフボードの上で寝ちゃったとかほざくわけですよ」
あー、波に揺られていったと。
「『飯岡から上総一ノ宮あたりまで50キロ流されちゃったよ』って言うんですよ。おいおい、せめて5キロにしとけよって突っ込みそうになりましたけどね」
ていうか何で沖に向かわず海岸沿いに流されてるんだって話だな。
「そこがその先輩のいいところなんですよ」
そうなのか?
「まあそれで、後輩から『一緒にサーフィン行きましょう』って誘われて、最近始めたばっかりなのに、『5年ぐらいやってないからできるかなあ』とか返しちゃって、もう追い込んじゃ駄目だって言ってんのに、ねえ」
今だけを生きてるな、先輩。
(了)
投稿者 yoshimori : August 17, 2006 11:59 PM | トラックバック