飲んだくれな日々の中、次元大介について今まで自分は何を知っていたのかと激しく壁を拳で殴る。
殴る殴る。
煙草を頼んだら、「次元がいつも吸ってるんですよね」と渡された時の衝撃といったら。
次元は、ポールモールなる煙草をねじらせて、いや正確にはシケモクとして吸うのだ。
話は十数年前にさかのぼる。
当時17歳だった雑貨屋の長女は「ルパンごっこ」について教えてくれた。
詳細は忘れたが、各々キャラクターを選び、アドリブのみで一話を完結させる趣旨ということだけが伝わった。
彼女には歳の近い兄がふたりいたので、不二子役は不動だろうと信じていたら、
「あたし、いつも次元だったの」
なんてコメントに困る発言をなされ、ポールモールに火を点ける度に彼女が次元だったことを思い出すのだ。
(了)
投稿者 yoshimori : September 1, 2006 11:59 PM | トラックバック