December 16, 2006

『ドロシーとトト、カンザスを離れる』

ライマン・フランク・バウムの代表作といえば、『オズの魔法使い』。
彼が著した他の作品は知らないが。

説明によると当作品おける、何かしら欠陥のある登場人物の求める「もの」は以下の通り。

■案山子(かかし) ・・・ 脳(知恵)
■ブリキの木こり ・・・ 心臓(心)
■ライオン ・・・ (勇気)

先の無機質な二名には、「機械の身体を手に入れたい鉄郎」にも似た貪欲な動機があるが、ネコ科大型動物が求めるのは「概念」でしかない。

臓器を手に入れたい無機物と、概念を求める哺乳類と書くと、「舞台は近未来、高度なテクノロジーに対する人類への警告」的な風刺の効いた別の作品のようだ。

思うに、併記することによって混乱を招くという一例。
「勇気」を内蔵する臓器は存在しない、ということになってしまう。

原文を読んだことはないが、各々が主張することを鵜呑みにせず、純粋に概念のみの表記でいいのではないだろうか。

(了)

投稿者 yoshimori : December 16, 2006 11:59 PM | トラックバック
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