さっぱり勉強してないIT系資格試験を前日に控え、「奇跡を起こす」と息巻いてみるも、既に同じ試験の申し込みを次月に入れているという弱気っぷりをほのめかす男、駅構内にてばったり遭遇する。
「何か急いでるみたいだけど、待ち合わせ?」
いえ、スーツをクリーニングに出してて、七時半までに取りに行かなきゃですよ。
「たいへんだねえ。僕もクリーニング店にはよくお世話になってますよ」
そりゃあそうでしょう、毎日スーツ着てんだから。
「スーツよりも、ふとんとかね」
え? 布団も出すんですか。持ち込みたいへん。
「いやあの、引越しのタイミングで出すの。新聞もそう、契約の特典で洗剤とか野球のチケットとかもらっちゃう」
・・・。
「もうね、ありもしない嘘住所なんか書いてさ、ふとん出してそのまま取りに行かないの。彼らには申し訳ないけどね、処分するのもいろいろあれだからさ。
新聞もさ、集金に来たら自分なんてとっくに引っ越してていなくて、次の住人ともめるの。
もうドロンですよ、ふふふ」
わっるいおっさんやな。
(了)
投稿者 yoshimori : April 13, 2007 08:39 PMほんとにワルイヒト。
一瞬でも、「ナイス!」って思った自分を恥じます。
>いわ様
ひどいひどいとは思いながら、その知能犯的手口には脱帽です。
他に使えって感じです。
悪行は多々あるようですが、ひどくてとても書けません。
叩けば埃まみれですね。