『若輩シンパシー』
山手線外回り車内、同僚と思しき20代後半女2名、職場の後輩らしき男子の名をひとりひとり挙げては辛口評価。
「あの子ってさー、小動物っぽくない?」
「あー、うんうん、何か分かる。生命力弱そう」
「ラビット系?」
「あはははー、超受ける。寂しくて死んじゃうって感じ」
「どーんって押したら、『やめてよう』とか言いそう」
「言いそう、言いそう。『いたあーい』みたいな」
車内に響き渡る心無い笑い声に重なる警笛。
後輩男子の職場環境に同情する。
(了)
投稿者 yoshimori : June 12, 2007 11:59 PM