気が付けば日付が変わっている。
何をどう間違えたのか、平日の真ん中に深酒している。
別に、夜な夜な自宅に霊が出没するから帰るのが厭だとか、未だ始末し切れてない死体が猛暑で腐敗してゆく様が耐えられないから家に寄り付かないとか、そういうありふれた事情は無く、安酒が自分を駄目にしたのだとブラジルの砂糖黍蒸留酒を憎むことにする。
始発までファミレスで珈琲でも啜ろうと向かうも、24時間営業の筈が「清掃中」とか魔除けの札みてえなのを店頭に掲げて悪鬼退散と叫んでいる。
タクシーで南新宿へ向かう。
藤田田だったら我々を拒否るまいと、若干薄暗さが気になる店内に足を踏み入れるも、ここも魔除けの札が提げられていて、一歩も前に進めない。
クラス全員が夏休みの宿題を仕上げようとして、ネット回線がパンクした東北の寒村なのかと、藤田田の段取りの悪さを呪いながら別天地を目指す。
約束の土地は東新宿に。
しかし、「フードの販売は終わりましたー」とこれまた24時間営業を謳うには訴訟ものじゃないのかと。
「万引きしちゃいましたー」くらいの軽さとはいえ、実は実刑くらう覚悟の無さもまた憎らしい。
教訓:
無職の方と飲んでいると巻き込まれる平日朝までコースは、意志の弱さの裏返しと知れ。
(了)
投稿者 yoshimori : July 11, 2007 11:59 PM