「大和川を越えず」とされる水茄子、泉州地方(和泉、堺、岸和田、泉佐野、貝塚)限定で栽培され、夏が旬という。
通常の茄子と異なって皮はやわらかく、灰汁も無いことから、生食を推奨している。
「お待たせ致しましたー、水茄子のカルパッチョでございます」
って何だこれ。
「水茄子です」
いや、上に何か乗ってるし。
「カルパッチョですね」
お前、カルパッチョの意味分かってないだろ。
「イタリア料理ですよ、カルパッチョさんが考えた」
惜しい。
本来は、
生の牛ヒレ肉の薄切りにマヨネーズとマスタードを混ぜたソースを網の目状にかけたものまたはパルメザンチーズの薄切りとともにオリーブオイルをかけた料理
なのだが、現在では鮪等の魚肉を用いた料理もカテゴライズされる。
カルパッチョは画家の名で、ソースの配色具合が彼のタッチに似ることに因るという。
季節の野菜にそれっぽくソースを掛けたぐらいにしてカルパッチョ呼ばわりするのは浅はかであるのと同時に、マヨネーズ、マスタードもオリーブオイルも用いないとなると、水茄子の上に乗ったこのガーリック風味のおろしポン酢を何て呼べばいいのかも分からない。
水茄子はいつでもそのまま食べたいのだ。
(了)
投稿者 yoshimori : July 26, 2007 11:59 PM