だから何でこんな暑い日に、しかもエアコンも点けずに湯豆腐を喰っているのかと。
しばらく昆布だしが続いたので、今更鰹だしに替えたところで夏であることには変わりはない。
詳細は失念したが、南米で文明を築いた民族の話だったと思う。
彼らは煉瓦造りの密室を建てる。
で、中にひとり入るという。
仮に25歳男としよう。
入り口は外から施錠可能、つまり内側からは開けられず、完全に閉じ込められる。
窓ひとつないが、足首ほどの位置に隙間があるという。
さすがに酸欠という概念があるのかと思いきや、この隙間というか穴に唐辛子や枯れ草をぶち込んでひたすら燃やすという。
中にいる男は人為的に燻され、咳き込み、涙ながらに「開けてくれ」と開かない扉を叩く。
一定の時間が過ぎると扉は開く。
ばーん
解放された男は25年間生きてきた中で最高に至福な瞬間に立ち会えるという。
俺生きてる生きてるって素晴らしい最高だライフ・イズ・ビューティフル!
まあぶっちゃけ一度マイナスに落としてゼロに戻すだけで上がった気になっているだけなのだが、かつてのこの施設は一大アミューズメントに相違ない。
夏場の湯豆腐がそれなのかというと、それはそれで別の話だ。
共通項は「M」でしかないのだが。
(了)
投稿者 yoshimori : August 8, 2007 11:59 PMだーかーらー 何でこんな楽しい一日の最後に、蚕の蛹を食べているのかと.
さっきまでスンドゥブチゲを囲んで笑顔が満開だったのに、今は地獄絵図を模した皿が皆から等距離のところに置かれているのみだ.
あー足があるよー
「見たらダメだって」
ほらほら、お腹の蛇腹が伸び縮みするー
「だいじょうぶだって」
なにが!どどどどこがだだだだだいじょーぶなのさっ
頭からはちょっと無理なんで、尻尾側を齧ってみる.目線は隣の人の食べているチヂミに固定しながら.
んー味はまあ普通だねぇ. この殻の中はースポンジ状の灰色の何かと...こ、これ殻が口に残るよー
感極まって涙まで流す始末.
甲殻アレルギーの彼女が飲んでいる白ぶどうサワー、グラスの底に沈んでいるぶどうが蛹に見えてくる.
そんなにマドラーで突いたりしたら足とか浮いてきちゃうよー.
動揺は妄想を加速させるばかり.
メニューには“元気が出ます”とあったけど、この気持ちの高ぶりは“元気”とは別の話だ.
普段は「S」で売り出し中なのにな.
先生、おいたわしい限りです。
ポンテギ喰らいとはまた鮮烈なグルメレビュー、さぞかしの覚悟お察し致します。
足とか腹とかリアル描写が小生を新大久保界隈より遠ざけます。
元気が出たドSであれせられますように。