諸事情により大久保界隈を歩く。
残暑も甚だしく、頑なに長袖を着ている自分を呪い始める。
近くに小泉八雲終焉の地があるという。
日本研究家として知られるアイルランド人、ラフカディオ・ハーンその人である。
終焉の地には石碑が立ち、跡地には小学校が建つ。
実は八雲先生とは同じ誕生日
少し歩くと、小泉八雲記念公園があるという。
彼の故郷であるギリシアはレフカダを意匠として設計された公園のはずが、具合の悪いガーデニングと共に家なき子らの住まいと成り果てている。
「こんなの故郷じゃないハーン」
同じ生月日の八雲先生に同情しつつ、大久保を後にするのだった。
(了)
投稿者 yoshimori : September 17, 2007 11:59 PM