宇田川町にある小料理店の暖簾をくぐり、白魚の造り、〆鯖で、賀茂鶴を熱燗四合ほど頂く。
記憶が怪しくて甚だ恐縮だが、
「京の茶漬、高松のあつかん」
という言葉があるという。
京の茶漬けは全国区に知られたエピソードだが、高松では客が腰を上げようとすると、
「まあよろしいがな、あつかんで」
と言われ、熱燗を出してくれるのかと思い再び腰を下ろすが、何も出てこない。
「あつかんで」とは、「扱わんで」=「もてなさない」との意を含むという。
標準語にすると、
「まあまだいいじゃありませんか、これ以上お構いもしませんが」
と、何だか無限ループに陥ってる気もしないでもない。
とかく挨拶なんてぇのは、実がねぇ言葉遊びだねぇ。
(了)
投稿者 yoshimori : March 18, 2008 11:59 PM