March 18, 2008

『高松熱燗』

宇田川町にある小料理店の暖簾をくぐり、白魚の造り、〆鯖で、賀茂鶴を熱燗四合ほど頂く。

記憶が怪しくて甚だ恐縮だが、

「京の茶漬、高松のあつかん」

という言葉があるという。

京の茶漬けは全国区に知られたエピソードだが、高松では客が腰を上げようとすると、

「まあよろしいがな、あつかんで」

と言われ、熱燗を出してくれるのかと思い再び腰を下ろすが、何も出てこない。
「あつかんで」とは、「扱わんで」=「もてなさない」との意を含むという。

標準語にすると、

「まあまだいいじゃありませんか、これ以上お構いもしませんが」

と、何だか無限ループに陥ってる気もしないでもない。

とかく挨拶なんてぇのは、実がねぇ言葉遊びだねぇ。

(了)

投稿者 yoshimori : March 18, 2008 11:59 PM
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