雨音で目が覚める。
身支度をして出掛けるってぇと、ひどく乱暴な降りが容赦なく叩きつけてくる。
外は軽い地獄に。
もう既に骨だけになってしまい、傘としての機能を1ミリも果たしていない物体を手から離さない女子、
ずいぶん前に傘で風雨を避けるという行為を諦め、ただただ前に進むのが精一杯という老婆、
母親が手を離した隙に真横に飛ぶ児童、
というニュース映像には事欠かない様子。
午前中激しい雨を落とした空は、夕刻にもなると降らせたことすら忘れているといった感。
横殴りの強い風雨はさぞ花弁を散らしているだろうかとも思うたが、杞憂に終わる。
目黒川沿いを歩く。
ライトアップ照明が心許無ぇ
意外と桜色
またも徒歩で帰路に着く。
歩くこと自体に罪も咎も無いが、あまり健康的ではない理由かもしれないし、夜桜という目的を失った時、それは恒常的に果たされるかどうか、今後の動向を窺いたい。(←他人事)
(了)
投稿者 yoshimori : March 31, 2008 10:45 PM