つらい食生活という話題でもなかったが、男、小学生時代の給食様式を語る。
「とにかくパン食だったね」
ごはんは?
「基本的に無い」
えー? 交互じゃないんですか?
「イベントっていうか、行事がある時に赤飯が出るくらい」
白いのも無し?
「無いよ」
先代が何かやらかしたんですかね?
「そういう疑問すら持たなかった」
ある意味、情報が完全に遮断されてますからね、あの頃は。ひとつの閉ざされた世界だし。
「そう、宗教みたいな感じ。ロールパンとコッペパンの毎日だった」
何だろう、実験校だったんですかね。
「分からん。とにかく、パンをね、こう少しずつちぎってはスープみたいなのに付けて食べてた、陰気な感じで」
そこだけは、なんとなく、お洒落。
(了)
投稿者 yoshimori : April 7, 2008 11:59 PM