世間には、クールビズなんてぇ取組がありますな。
あたしが通ってるところでも採用ってんで、強制的に上着とネクタイを剥ぎ取られましてねぇ、何だか心許無いってぇ言いますか、手持ち無沙汰ってぇ、頼り無い感じなんですな。
挙句ですねぇ、室温が常時二十八度に設定されてまして、外よりも暑いって何処がエコなんだってぇ、本末転倒みてぇなはなしになってますな。
そうなるってぇと、『北風と太陽』ってぇ童話を思い出しちまいましてねぇ、脱がせる為にあっためるなんてぇ何でぇこいつら馬鹿か、なんてぇ不快な心気持ちで御座んす。
ってぇことで、本日の高座は神田小川町で御座います。
『アンダーグラウンド・ブック・カフェ
~地下室の落語会パート2~
「鯉昇、“本の街に”リターンズ!」』
<二ツ目> 瀧川 鯉太 ■ 寄合酒
かなり緊張されていたようでしてねぇ、声も若干震えておりましたな。
「数の子」ってぇ単語がなかなか出てこなくて、
「あれだ、あれ、あれどうした、あれ」なんてぇ繰り返し少し不安になりましたな。
<真打> 瀧川 鯉昇 ■ 竃(へっつい)幽霊
鯉昇師匠、お会いしとう御座いましたな。
手をクロスしたまま現れる幽霊は恨み系だから気を付けろなんてぇいいますな。
それ以外は大丈夫ってぇ無責任なはなしで。
仲入りで御座います。
<画像無し>
<二ツ目 > 三遊亭 遊喜 ■ 長短
三遊亭 小遊三師匠の六番弟子といいますな。
ある日、小遊三師匠より「明日から新しい弟子が来るから」ってんで、
「弟弟子ができる!」なんてぇ喜んだもんですがねぇ、
実は、柳家一門から移籍した兄弟子ってぇ、
後輩の新入社員かと思いきや引き抜きの部長クラスが来たってぇみたいなはなしでしたな。
<真打> 瀧川 鯉昇 ■ 佃祭
三枚目のCDをリリースしたなんてぇ言いますな。
初版が何枚か存じ上げませんがねぇ、わずか十枚しか持参してないと仰ってましてねぇ、
「その半分でいいから買ってって頂けたらと思います、持って帰るのは重くて嫌ですから。
CDですからね、こうやって吊るしとくと、カラス避けにもなりますし」
なんて、だいぶ自虐的なんですな。
般若湯なんてぇ目指し、総武線に乗って移動しますな。
(了)
投稿者 yoshimori : June 2, 2008 11:59 PM