平日だというのに新宿区内をうろうろーうろうろーと数軒分飲んだくれてしまい、一睡もしないままに朝方帰宅すると、七時半を少し回っている様子。
あかん、出勤する時間やないかい。
前日の(ていうても、寝てないから長い一日の中途でしかないが)汚れを洗い流して、きかえると、時刻は既に八時。
外に出ると、太陽が黄色く見える。
どろどろした目で旧山手通りを走るタクシーを拾い、山手通りから中目黒を目指し、何とか始業に間に合うも、
「おはようございまーす」なんてろくに云えてない上に、何処か虚ろに響く。
爽やかって単語すら小憎い。
蛍光灯も黄色く見える。
今日はまっすぐ帰って気絶しよう。
えー、怪談噺は、また、明晩。
(續ク)