雨だ。
止まないし、って変換しようとしたら「山名医師」って出た。
四字熟語みたいに切れ間なく。
誰?
こういう日でもなければ、たぶん一生観ないだろうと、韓国産怪獣映画を観る。
※内容についてがっつり述べています。
ざっくり解説すると、「はずみでできた娘」がいる、河原で売店業を営む男、漢江(ハンガン)から現れたグエムルにひとり娘を目の前で飲み込まれ、合同葬儀にて父、妹、弟と嘆き悲しむが、娘から携帯電話に着信、「下水溝にいるみたい、助けてパパ!」と告げられ、グエムルと接触したという理由で隔離されていた施設を抜け出し、一家で娘奪還に向かうも、雨の中、グエムルと対峙し、うっかり手渡したライフルの弾数を間違えたばかりに父を失い、男は隔離病棟へ収容、妹と弟は独自に姪を奪還しようと潜伏、一方娘は捕獲された人々の衣類を繋ぎ合わせてロープを作り、やはり捕らえられたストリートチルドレンの兄を失った少年と共に脱出を試みるが、グエムルに発見されてしまい、呑み込まれたまま移動すると、病棟を脱出した男、携帯電話の発信源を突き止めた弟、アーチェリーの名手である妹らの練習無し一発本番の連携プレイによってグエムルは仕留められるが、体内から引きずり出した娘は既に生き絶えていた。
季節は巡り冬になる。
売店兼住居としてのコンテナから雪が降る川面を眺め、不穏な動きを察してか手元にあるライフルに手を伸ばす男、やがて何かを思い出し、傍らで寝入る少年の為に夕飯を用意し、飯を碗によそい、「テレビつまんない」という少年の言葉にリモコンを探すが見つからず、足でテレビの電源を切ってエンドクレジット。
何もかもが中途半端なテイストで、それでいて愉しませてくれるのは、その半端さが居心地良いと感じるからだろうか。
<あのテイクをもう一度>
ライフルの残弾を間違えた、と指を折ってみて初めて気付く男と、
「もういいよ、お前、行けって、いいから早く行けって」
なんて言わんとしてるかのように手の甲をひらひらと上下させる父親。
(この後すぐに尻尾でつかまれ、コンクリートに叩きつけられる)
男、父、弟、妹が無言でしかも同時にインスタントのカップ麺に手を出し、奪われたはずの娘が食卓下から現れ、食器を持たない娘に食べさせたりして、無言のまま食事を摂り続ける。
(実は睡眠障害の男の見る夢の産物)
終始無表情な妹、全編通して赤ジャージ姿で、髪を振り乱しながら炎のアーチェリーを放ち、グエムルを火祭りにした瞬間、背を向けて立ち去ってゆく。
DVD、買おうかしら。
(了)
投稿者 yoshimori : June 29, 2008 11:59 PM