毎度毎度古いはなしになりますがねぇ、紫檀楼 古喜 (したんろう・ふるき)なんてぇ狂歌師がおりましてな、出掛けようとしてるってぇ時に夕立なんてぇのが、ざああっと降り出しますってぇと、自然と浮かぶ狂歌があるんですな。
振り出しの 日本橋から雨に遭い
抜ける程降る 鞘町の角
鞘町が何処かなんてぇのも知りもしませんがねぇ、音のモダンさが耳に馴染み易いんですかねぇ。
今宵はこの辺でお暇で御座います。
(了)
追記:
古喜六十六歳、時世の句
六道の辻駕籠に身はのりの道
ねぶつ申して極楽へ行く