「にいちゃん、何か用か」 「用かー」
あ、いえ、お休み中のところお邪魔しました。し、失礼します。
「お、待て待て。にいちゃんな、そらないわ、愛想ないわ」 「ないわー」
あ、いや、すいませんでした。白いのが少し見えたんで何かなあと思って。
「あ? 何や、『白いの』って、わしか?」 「わしかー?」
いや、三毛の方ではないと思います。
「当たり前やないかい。『白いの』って言い方あるかい、あ?」 「あるかーい」
は、お気に障ったのなら謝ります。すいませんでした。
「にいちゃんな、口の利き方気ぃ付けなあかんで、ほんまに」 「あかんでー」
はい、気を付けます。すいませんでした。
「そやな、こいつにしよか?」 「こいつこいつ」
な、何がですか?
「わしらよう働かへんねん。明日っからつけとどけ頼むわ」 「頼むわー」
えー?
「逆ろうたら大変やでー」 「たいへーん」
どうなりますですか?
「そんなん怖ろしゅうて言えへんわ」 「言えへーん」
猫に骨までしゃぶられる ・・・ 1点
(了)
投稿者 yoshimori : July 14, 2008 11:59 PM