夜、恵比寿へと向かう。
紀州備長炭、フランス産三ツ星塩、スパルター豚使用と謳う炭焼専門店へ。
まずは生と注文。
従業員の切羽詰った感満載な動きが気になる。
■つくね
塩が売りのはずが、問答無用でたれが掛かっている様子。
軟骨か何かの食感は良いとしても、何か釈然としない感じ。
■ゆずささみ
表面に柚子胡椒が塗られている。
なるほど、表記通りだ。
■黒豚ロース
スパルター豚が黒いのかは不明だが、これは塩で焼かれた様子。
スパルターのメニューはいずこなりや。
実はスパルター豚は品種ではなく、水活性化装置スパルターLの生み出す水で飼育されたという意味合いでしかないという。
ふーん。
黒糖焼酎「昇龍」をロックで頂く。
従業員、隣席のリーマンの食す煮込みの鉢を下げようか残すか迷いつつも手を出し、「それはまだ」とたしなめられて一度去り、再度カウンターに現れて下げようと手を伸ばし、「あそうか」と、もう既に空になった器を残し、ひとり合点して去ってゆく。
そして、この動作を何度も繰り返す。
当初は面白がって見ていたが、時間の経過と共に大人な姿勢ではいられなくなり、穏やかな気持ちではいられない。
厨房を覗くと、その従業員とよく似た顔の夫婦が客の注文に応じている様子。
親子かー。
じゃあ、仕方ねぇ、なんて。
河岸を替えようと、中目黒へ向かいます。
(了)
投稿者 yoshimori : August 12, 2008 11:59 PM