『壱拾壱、酩酊前疾走』
年齢と共に歩く速さで階段を上がるのがもどかしく、つらい時間を少しでも短縮する為にと、駆け上がるかのような速度で足を運ぶのも辞さない。
地下道より地上に上がり、その勢いで躍り込んだ店の店主より、
「びっくりしたー、何処かから逃げてきた人かと思った」
と嫌がられる。
オレンジ色のつなぎも着ていないし、ひげも生えちゃいないけど、これから酒を飲むって場所で息をはぁはぁと切らしてるのも如何なものかと思った。
(了)
投稿者 yoshimori : September 11, 2008 11:59 PM