February 21, 2009

◆『文七元結 ~出囃子「インスピレイション」 マクラ「殿なんて呼ばれちゃったりしまして」』

十二時に東銀座に降りますと、幕見の列には大きな箒と塵取りで排除したいくらいに人が並んでいるので御座います。
目当ての坂東 玉三郎丈主演『京鹿子娘二人道成寺(きょうかのこむすめににんどうじょうじ)』は既に定数に達しておりまして、諦めざるを得ないという残念な結果になりまして、「こいつァ春から~」係員の首を絞めそうになるので御座います。

kabukiza_03.jpg

まァ、物騒な話はこれぐらいにしまして、二の幕の後に続きます、
『歌舞伎座さよなら公演 二月大歌舞伎 昼の部 三、人情噺文七元結(ぶんしちもっとい)』
で御座います。

左官・長兵衛■菊五郎
女房・お兼■時蔵
和泉屋手代・文七■菊之助
娘・お久■尾上 右近
角海老手代・藤助■團蔵
和泉屋 清兵衛■三津五郎
家主・甚八■左團次
鳶頭・伊兵衛■吉右衛門
角海老女房・お駒■芝翫

実は当演目、落語ルーツでして、吉原の大店廓「佐野槌(さのづち)」は芝居になりますと、「角海老」と変わるので御座います。
角海老なんてぇと、今も残る老舗なんでしょうがねぇ、彩り豊かなネオンの看板を思い出すってぇと、生々しくっていけませンなァ。

最後まで愉しませて頂きましたが、「吉原の大門がどっちに向いてるかも分からない」はずの番頭が文七に店の名を思い出させる為に大店の名をひとつひとつよどみなく尋ねる場面が丸ごとカットされていたのが心残りでしたなァ。

昼餉にふわふわのオムレツか、役者衆も好んで通うタンシチューの店か迷いつつ、銀座をぶらぶらしやしょうかねぇ。

(了)

投稿者 yoshimori : February 21, 2009 11:59 PM
コメント
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?