陸奥にある交通機関のひとつに川尻線というバスの路線がある。
ほっとゆだ駅前という如何にもな名のバス停を起点として、湯田中学校前、大沓、湯ノ沢を経て、二度逢瀬なる停車場を経由し、湯本下町、湯本温泉、湯本郵便局前、終点は湯本バスセンターとなる。
地域事情には全く疎いが、地名通りに温泉地なのだろう。
気になるのは、二度逢瀬。
文字通り「にどおうせ」と読むのだが、この「逢瀬」の意味を調べてみると、
「恋愛関係にある男女が人目を忍んで会う機会、会う時」
とある。
しかも「二度」なので、「忍んで会うを重ねる」のかと勘繰りたくもなるのだ。
多感な中学校前を経由するには、少々刺激が強いとも思われるのだが、実は元来「緩い傾斜地、湿地」を意味するという「にふと」と、川の「瀬(せ)」が重なり、「にふとせ」と成って「にどおうせ」に訛化したという。
ある意味、トラップ的な下衆の勘繰りとも受け取られかねないが、無理に雰囲気出さなくてもいいと思う。
(了)
投稿者 yoshimori : May 28, 2010 11:59 PM