December 08, 2010

『十二月上席~十干の奸(じっかんのかん)』

仮に甲、乙、丙としよう。
(此の場合、優劣の意はなく只の仮称である)
を立てれば乙が立たず、を立てれば丙が立たず、丙を立てればが立たないという無限回廊
じゃァさもうでいいじゃんと目指す宮城(きゅうじょう)付近。

敷居の高そうな暖簾をくぐり、格子戸を引き開ける。
めっきりと冷え込んだ夕間暮れ、まずは熱燗とも考えたが、外気に触れない室内は程好い加減で冷やと変更。

◇風の森(奈良)
◇王禄(島根)
◇飛露喜(福島・会津)
◇楯野川(山形)

<冬盛り合わせ六点>
◆牡蠣の山椒煮
◆冬野菜煮(冬瓜、絹莢、里芋)
◆鱲子(からすみ)大根
◆鰰(はたはた)一夜干し
◆子持ち公魚(わかさぎ)の唐揚げ
◆合鴨燻製

◆鰤塩焼き ・・・ 皮はぱりぱりと音を立て身はほろほろとしている。大根おろし、檸檬と共に食す。

未食ながら気になる品書き。

◆金目の鍋(しゃぶしゃぶ)
炙りアラと昆布で出汁を取るという。
皮ごと引いた金目の切り身をしゃぶしゃぶ、半透明になったらぽん酢で食す。
水菜、長葱ががっつりと入り、〆は雑炊。

初来店ながら確かな及第点である。
背中が壁に沿ってまっつぐにならざるを得ない四人掛けの卓はいただけないが、次回は畳な小上がりで緩緩(ゆるゆる)としたいものである。

(了)

投稿者 yoshimori : December 8, 2010 11:59 PM
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