あたたかなるやわらかものしか受け付けない難儀な身体となっている。
最早残された時間は少ないのか否か判断に苦しむところだ。(どんだけだ)
諸々の諦念よりも厭んなるのは、幾多の行動が制限されるという縛りにある。
食に対する慾が薄れている今では、目的の為には手段も選ばなかった過去を懐くばかりである。
とはいえ当日の夕刻、千代田区にて前言撤回も甚だしい展開となるのだが、それはまた別の話。
(それでも生魚は無理であったと記しておこう)
(了)
<覚ヱ書キ>
目鉢鮪、黒粋(くろそい)、眞蛸
会津中将、他二合