January 20, 2012

『零度下ノ鉤』

<覚ヱ書キ>

朝:ハムチーズ玉子サンド、チーズ胡桃麺麭
昼:湯麺
夕:(ツングース系民族の名を冠した麺類、バター)
夜:"The Macallan/"
深夜:"Dalmore"

◇東京は初雪。

◇千代田区、自転車で颯爽と裏路地を走る眼鏡コート姿の見知らぬ中年男性から「こんばんはー!」と元気よく挨拶される。
◇誰?

◇新宿区、丸井の前を携帯電話で通話しながら行ったり来たりする女子、発言からすると関西人と思われる。
◇「あんた、今何処におるん? うち? うち、今何かデパートみたいなビルの前におるねん。ビルの名前? あー、『オイオイ』て書いてあるわ。オイオイて何ー? ここ何処ー?」
◇まァ関西に丸井は無いわな。

◇新宿区、画質の劣化した『アイガー・サンクション (1975)』を無音で眺める。
◇高所に恐怖する人間には辛い絵面である。

◇渋谷区、幼少の頃貧困ゆえに近所の公園にて「零余子(むかご)」や「野蒜(のびる)」を採取しては、その日の「おかず」の足しにしていたとか、自分と妹弟3人に対し「おやつ」として母親が置いていったのはトマトがたったひとつだったという涙無しでは語れない話を聞かされる。
◇しかし、後で聞いてみるとその家庭の父親は大企業の取締役で、定年後は子会社の社長に就任予定と云う。
◇野草の見分け自慢かしら。

(了)

投稿者 yoshimori : January 20, 2012 11:59 PM
コメント
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?