September 02, 2012

◆『洪(はん)えすてるはーじ』

本日ァ護国寺での落語会でござんす。
まァ護国寺とは云いましてもこれは最寄り駅で御座ィまして、会場は不忍通りの北側になりますてんで、町名は雑司ヶ谷になりまさァね。
あたしゃァ十年間ほどこの近所に住んでおりましたが、八年も前ェに転宅したてんで、今となっては縁もゆかりも無ぇ土地になりんした。

寺院の入口には寄席の名を冠した立派な看板が飾られておりまして、席亭然としたご住職の意気込み・・・なんてぇ申しますか、道楽さ加減が遠慮がござんせん。
心付けを木戸銭代わりに賽銭箱へと放り込みましての会場入りで御座ィます。

『雑司ヶ谷 拝鈍亭 落語の夕べ』
@雑司が谷一丁目・日蓮宗真要山本浄寺

瀧川鯉昇◆ちりとてちん

「実はあたしはメニエール病と診断されておりまして」
「まァ症状自体は大したこたァないんですが、こういう静かな場所ですと耳鳴りがしまして」
「今も丁度この辺で蝉が鳴いているような感じで『じー』と聞こえますね」
「お医者さんに伺いましたら、『蝉の鳴く声が聞こえているうちはまだ大丈夫だ』」
「『蝉を捕まえようとする子供たちの声がざわざわと聞こえるようになったら症状は悪化している』」
「なんて仰るわけですが、それでも『まだ大丈夫だ』と云われましてね」
「『そのうち蝉を捕まえようとする子供たちの姿が見え始めたら重症だ』とのお医者さんの診断でして」
「・・・まだ子供たちは見えてないので大丈夫なんですよ」

お仲入りで御座ィます。

瀧川鯉昇◆佃祭

サゲ:
「いいえ、納める梨でございます」

追い出しこそ鳴りませんが、鯉昇師匠が高座を下りましてお開きでござんす。
串もんでもいただこうかと、神楽坂ァ目指して歩きまさァね。
よろしい感じの石畳の小路を折れまして、木も香る外観の店の暖簾をくぐりますな。
炭火で炙った鶏や菜でも喰らいながら地酒でもいただきましょうかねぇ。

(了)


<覚ヱ書キ>

◇『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!②』 谷川ニコ(スクウェア・エニックス)、読了。
◇しまった、これ2巻じゃんか。

◇『いましろたかし傑作短編集』 いましろたかし(エンターブレイン)、読了。
◇やべぇ、女下着の姿で店頭に立つ八百屋の大将がシュール過ぎる。(しかもジャケだし)

◇『釣れんボーイ』 いましろたかし(エンターブレイン)、読了。
◇イカ釣りにゆきたくなる。
◇アオリイカの餌が活き鰺ってのがまず萌える。
◇イカが餌に喰い付いた後に登場する、「ヤエン」なるアタッチメント式仕掛けの機構がミサイル的で男心をくすぐる。

◇そろばん ・・・ 「せせり」「くびずる」とも呼ばれる首周りの部位
◇油壺 ・・・ 「ぼんじり」の付け根
◇砂肝 ・・・ こりこり食感の胃の部位
◇手羽つくね ・・・ 練り物状のつくねを棒状とせずに手羽型に形作る
◇生麩 ・・・ 白(グルテン)と緑(蓬)の立方体
◇金針菜 ・・・ 「忘れ草(百合科)」の蕾
◇アピオス ・・・ 「アメリカホドイモ」とも呼ばれる豆科の食物
◇木次乳業プロボローネチーズ ・・・ 鉄板で圧し潰して焼く為、草鞋状となる
◇マッシュルーム ・・・ 椎茸がヤマになっていたので代打
◆「義侠(愛知・愛西)」
◆「手取川(石川・白山)」
◆「阿櫻(秋田・横手)」

投稿者 yoshimori : September 2, 2012 11:59 PM
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