本日ァ中野での今年最後の落語会でござんす。
『年忘れ 市馬落語集』
@中野2丁目・なかのZERO大ホール
喫煙所にはどう見ても未成年なExile小僧どもがたむろってまして、今中野で何が起きているのだろうといぶかしんだもんですが、後で気付きましたら隣の小ほーるでは若い踊り子ねえさん達によるだんさぶるな公演が催されていたそうですな。
(Dance Company HIDE&SEEK "love is free")
柳亭市馬◆二番煎じ
第二部にて独り歌謡ショウの主役を務める市馬師匠、誰よりも先に高座へと上がります。
「30年振りに前座を務めております」
本編:
壱ノ組が瓢(ふくべ)の酒と猪鍋で盛り上がりくらいまっくすの際に都々逸に続いて、「ドンパン節」が高らかに謡い上げられます。
「うーちのとうちゃんははげあたまー、となりのとーうちゃんもはげあたまー」(中略)
「どちらもけがなくっておめでたいー」
春風亭一之輔◆鈴ヶ森
「えー、今年、真打昇進しました一之輔でございます」
客席より拍手。
「ありがとうございます、ていうか今年の三月だったので、もう九ヶ月は経過してますけどね」
「あ、お母さん、そのペンライトはまだ早いですからしまっといてください」
「どうも気になってしょうがないですよ」
「私は醤油で名の知れた野田の出身なんですが、地元には東武野田線が走ってまして」
「野田線は東武鉄道グループの中でも東上線や伊勢崎線よりも下に見られてますね」
「野田線沿線の人は同じ千葉でも流山電鉄沿線の方を下に見てます」
本編:
子分が品川まで抜き足差し足忍び足で移動したと報告しましたら、親分より激しい突っ込みが入ります。
「ここ上尾だぞ!」
立川談春◆粗忽の使者
「今日ここにいるのは、まァ私はさて置いて今年頑張った方だと思うんです」
「一之輔くんも真打になりましたし、市馬あにさんはいつもの通り、ですよ」
「で、今年頑張らなかった方を紹介します、柳家三三(さんざ)くんです」
ここで私服姿の三三師匠が舞台袖より登場し、客席より拍手をいただきまして、遠慮がちにふぇーどあうとします。
お仲入りで御座ィます。
後半は司会を加藤浩、懐メロ好きで知られる三十代の林家たけ平をげすとに迎え、おぼんこぼん師匠のいずれかが所属しておりますクミ伊藤とニューサウンズオーケストラ演奏による市馬師匠歌謡ショウの始まりです。
毎年この為にあつらえるという派手目の着物で登場する市馬師匠、高座とは違う貌で現れます。
【第一部】三波・村田の世界
チャンチキおけさ
花と竜
大利根無情
皆の衆
【第二部】昭和歌謡大全
あの娘が泣いてる波止場
おんな船頭唄
ソーラン渡り鳥
おんなの宿
夜霧の第二国道
宗右衛門町ブルース
別れの波止場
夜行列車
時間が押してたようで、あんこーるの声がかかる前に「それではアンコールに応えまして」と始まったのが、三橋美智也『赤いランプの終列車』でした。
終演となりましてあれから串もんの店ぇに向かったんですがね、満席のようで門前払いを喰らいまして、已む無く粉もんの店ぇ入って若造に焼かせたりして飲んだくれる運びになるんですがね、それはまた別のお話でござんす。
(了)
投稿者 yoshimori : December 26, 2012 11:59 PM