January 23, 2013

『ラグドオル神の気紛れ』(第2回)

◆女である。(3人目)
◆不動産を買い漁ろうと画策している。
◆とは云え、資金繰りに難航しており、先立つあれが手元にない。
◆・・・なァに欲しけりゃ奪うまでよ。(にやり)

◆資金調達其ノ壱。
◆元冒険者を自称する緑色の肌の輩からかつての「猟場」を数ヶ所伝授される。
◆まずはここからと岩肌も荒々しい洞窟に向かってみれば、山賊一味の隠れ家。
◆軽く捻ってやるが、どいつもこいつも軽装備ばかりなので収益は微々たるものである。

◆資金調達其ノ弐。
◆二足歩行の亜人種が徘徊する洞窟へ。
◆文明を持たない生物に襲われ続け、気苦労は絶えないばかりで当然利益は期待できない。
◆媒介生物からの罹患に怯えながら終了。

◆資金調達其ノ参。
◆かつては国土全域を支配していたと謂われるほどの高度文明を誇ったという滅びた民族の遺跡に侵入。
◆永年の放置によって非生物の巣窟となっており、骨片とか肉片とかそういう類と格闘しているだけでは収益は見込めないが、「墓荒らし」というインディアナ・Jな任務をこなすことによって、みるみると資産が増大してゆくのを肌で感じる。
◆この娘を立派なトレジャーハンターに育てようと目を細めながら父親の面持ちで何度も頷くばかりである。

(續く)

投稿者 yoshimori : January 23, 2013 11:59 PM
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