◇目が覚めると6時前。
◇明るいのは陽射しではなく人工的な輝き。
◇朝は魚にソー、「お吸い物最中(こんぶ)」、ラスク。
◇『もやしもん』 (全13巻)石川雅之 (講談社)読了。
◇涙が止まらないのは、失われた時間に対する憧憬とノスタルジィに過ぎない。
◇善人しか存在しない国の住民は、世界の中心にいると思い込んでいる輩を駄目にするのだ。(全開で褒めちぎっています)
◇昼はかつ丼。
◇『はだしのゲン』 (電子書籍版 全14巻)中沢啓治(中央公論新社)、読了。
◇心折れるフラグ立ちが多すぎて元が急に弁舌を振るう極左表現さえ気にならない。
◇夕刻に地下鉄とJR線を乗り継いで台東区へ。
◇本日は年四回公演の落語会へ。
『第67回 鳥越落語会』
@浅草橋二丁目・浅草橋区民ホール
柳家ろべえ◆お菊の皿
「わたくし南千住に住んでおりまして、近所には(古今亭)駿菊師匠が住んでらっしゃいます」
「いつだったか落語会でお会いした時、『よくあんなとこに住んでるねぇ』と云われました」
サゲ:
「いつもは18枚なのに何で今日は…って間違えちゃっただろ!」
柳家喜多八◆ラブレター
「世間はワールドカップ一色だってぇのに、よくもまァこんなところにいらしてますねぇ」
「あたしは高校の頃やってましたよ、サッカー」
「ハンドボール部と掛け持ちでしたけど」
「東京都立秋川高等学校、全寮制の男子校ですね」
「あたしらが第一期生だったんですよ」 ⇒1965年
「設立当時は紳士の国イギリスの全寮制名門校をモデルにパブリックスクールを目指したという」
「…まァ麦畑の真ん中にぽつーんとあるんですよ、これが」
「ハイカラにも寮歌なんてあったんですよ、幾つか候補があって投票で決めるんですね」
「最終的に決まったのが、何て云うかこんな(軍歌を唄う際の手振り)感じで」
「パブリックスクールとか云いながらバンカラだったんすねぇ」
「若いですからね、いつだって眠いんですよ」
「自習時間に寝てると舎監が巡回してて怒られますからね」 ⇒舎監=生活指導教諭
「いちばん最初に回ってくる教室の野郎どもは、まァ起きてるわけですよ」
「で、こういう空気を循環させる金属のパイプが壁を天井まで這ってて、これがつながってるわけですな」
「これをコーンと叩いて舎監の巡回を知らせるわけです」
「育ち盛りですからね、寮の食事じゃ足りないんですよ」
「夕方じゃんけんで買い出しを決めて、その麦畑を匍匐前進で抜けるわけです、迂回とかしながら」
「当時は明星チャルメラでしたね、チキンラーメンでもカップヌードルじゃ駄目です、チャルメラです」
「それを箱で買ってまた匍匐前進で戻るわけです、めっかると取り上げられちゃうから」
「何か問題を起こすと停学処分とかになるんですが、ここは寮ですから自宅に戻されちゃうんですね」
「停学が休暇みたいなもんで、ここは『塀のない少年院』って呼ばれてましたねぇ」
「今ァ(柳家)小ゑん兄さんのところに稽古に行ってまして」
「あの方は多趣味ですな、鉄道に天体観測」
「発見した小惑星に小ゑん兄さんの名前が付いてるんです」
「稽古に出向いてんのに話が長いもんだから、稽古十五分で後は趣味の話に六時間付き合わされるんですよ」
「今度、(三遊亭)歌武蔵、(柳家)喬太郎と三人で地方に行くんですけど」
「まァこの季節に暑苦しい二人でして」
「あたしはのんびり演らせてもらいますけど」
「前に協会に出す履歴書に『趣味:お乗馬』って書いたことがありましてね」
「師匠らと北海道に二週間ほど巡業に行った時に牧場を訪れまして」
「乗馬の施設もあったんですね」
「で、師匠が『お前乗馬できたよな、これでできなかったらお前は俺に嘘を吐いてたことになるんだ』って厭らしいこと云うわけですよ」
「その時、この間亡くなった宇津井健さんがいらっしゃいましてね、かっこよかったですね」
「で、こちとら乗馬はできますからね、悔しいもんだから鐙なんか外して乗っかるわけですよ」
「それ見た師匠、こんなん(のけぞる)なってましたね」
仲入り
春風亭一朝◆唐茄子屋政談(上)
「今ァ落語協会の組織改編がありまして」
「会長が(柳亭)市馬さん、副会長があの(林家)正蔵ですよ」
「誰も云うこと聞かないんじゃないかと」
「あたしが入門してから知ってる会長と云えば、ひとりは黒門町(八代目桂文楽)、もうひとりは(三遊亭)圓生師匠、そして(柳家)小さん師匠ですかね」
「…後はもう」
「で、前座の頃、楽屋で師匠方にお茶をお出ししてたんですが」
「これが香盤順の序列がありまして前座は皆その序列を頭に叩き込むんですね」
「まず黒門町にお出しして、『坊っちゃん、手が震えてますね』なんて突っ込まれたりして」
「次に圓生さん、『手前ェのでげすか』なんて云われて『そうでげす』と返したりなんかしましてねぇ」
「いやァ怖かったですね」
柳家喜多八◆艶笑小咄~お直し
喜多八師匠、「左甚五郎作の張り子」なる艶笑小咄の説明から入りまして、落語作家である本田久作先生の許可を得ずに高座にかけると宣言します。
「さっき云わなかったんですけど、うちの(柳家)ろべえが所帯を持ちましてね」
「芸人同士ってんですから相手の名前も云わなきゃならんだろうと」
「(三遊亭)粋歌ですよ」 ⇒三遊亭歌る多門下
(会場ざわめく)
サゲ:
「やっぱり…甚五郎は名人だよぅ」
追い出し
◇串物きぶんで駅付近の炭火串焼専門店へ。
◇以下はその喰い散らかし。
◇キャベツ ⇒黒胡椒とマヨネーズ
◇「本日の10円」 ⇒サーモン刺身、もつ煮込みが品切れの為、がつ刺し(胡麻油、刻み葱、おろしにんにく、おろし生姜)
◇串焼き ⇒かわ、ぼんじり、ししとう、エリンギ、つくね明太マヨネーズ
◇明石蛸刺し
◇24時過ぎに撤収して総武線に乗って渋谷へ。
◇帰宅後、W杯サウンドを聞きながら気絶。
(了)
投稿者 yoshimori : June 26, 2014 11:59 PM