『横浜にぎわい座 九月公演 桂米團治独演会』
@中区野毛町三丁目 横浜にぎわい座 芸能ホール
桂慶治朗◆つる
<本編>
「黙って飛んできた」
桂米團治◆淀の鯉(中川清:作)
<本編>
「戸板一枚、上は地獄」
桂あさ吉◆風邪うどん
「三年間、米朝の下で内弟子しておりました」
「ごはんいただく時は同じ食卓でいただくんです」
「僕の目の前に米朝師匠がおるわけですよ」
「で、ごはんいただいてましたら、僕の口の横にお米粒が付いてたらしくて」
「米朝はそれ見て『取りなはれ』と云わはるんです」
「…今でしたら自分でさっと取って、ぱっと口ん中に入れるんですけど」
「当時の僕は右も左もわからない素人同然で、もうどうしていいかわからずにうろたえてましたら」
「目の前の米朝が『口に運びなはれ』と仰るんですわ」
「僕、口の端からお米粒を、こう取りまして、そのまま米朝の口に運ぼうとしたんです」
「…『恋人同士か』て云われました」
桂米團治◆はてなの茶碗
「横浜という土地は神戸に似てますね、共通点も多いですし」
「昔からの貿易する港町で、中華街があったりしまして栄えてます」
「東京、横浜、鎌倉の関係性は、大阪、神戸、京都みたいな感じやと思てください」
「そしたら、川崎は尼崎になるんでしょうね」
「米朝は武庫之荘という土地の生まれなんですよ」
「武庫之荘は尼(尼崎)なんですけど、何かプライドがあるらしくて絶対に尼て云わないですね」
「川崎やったら麻生区の人もそうらしいです、絶対に川崎て云わはりませんね」
仲入り
桂米團治◆軒づけ
<本編>
「三つ上げていただきました」
「ほう、それは何ですのん」
「てーんつてんてん、とてちんとてちん、ちりとてちんの三つです」
「…えらいの呼んできはりましたなァ」
「…あの、何かご不満でしたら、私よそでもう一軒呼ばれてますんで、そちらの方に…」
「いやいやいや、居ててください! …あー、まさか居直られるとは思わなんだわ」
(了)
投稿者 yoshimori : September 11, 2015 11:59 PM