『サンキュータツオ キュレーション 渋谷らくご』
@円山町一丁目 ユーロライブ
開演前、昇々兄さんの動画がスクリーンに映され、9月15日にトリを務めるにあたっての意気込みを語る際、自ら「スーパー昇々ウェーブ」と発言してイキってんのが素敵ですなァ。
立川吉笑◆大根屋騒動
「よくスーパーで産地を明確にする為に『何とかさんちのキャベツ』とかポップが付いて生産者の方の顔写真がありますよね」
「近所のスーパーで見るのは…おそらく生産者の方なんでしょうけど、何故か毎回野球の写真なんですよ」
「三枚目を見た時はおっさんがバットをフルスウィングしてましたね、次の写真が楽しみです」
<本編>
荷売り商いの大根屋が「でぇこでぇこ」という売り声で行きますてぇと、練馬の大根屋が負けじと「練馬大根、練馬大根」と売り歩くてんで、物珍しさに惹かれて長屋のおカミさん連中はそちらへ飛びつくんですな。
それでは、とこちらが「天神様のお膝元、亀戸大根」とヤるてぇとおカミさんたちはまたこちらへ喰いついたンですがねぇ、翌日はてぇと「伝統大蔵大根」と売り歩く大蔵の大根屋が現れまさァね。
長屋のおカミさんの「はぁと」をがっちとつかむべく、三人の大根屋が様々な売り声で張り合うという、古典な小咄にも似た新作の根多で御座ンす。
瀧川鯉斗◆強情灸
面ァ良くって「元暴走族総長」という肩書の瀧川一門下生。 ⇒名古屋スペクター12代目総長
「TwitterとかSNSには書いちゃ駄目ですよ」と云いつつ、何らかの手段で集団幻覚を見た話(ドラゴンボールのかめはめ派と元気玉が見えるエピソード、小人レースで小人がゴール手前で停止するエピソード)と、総長の立場でありながら「ケツマク(しんがり)」のポジションが好きで最後尾で蛇行運転していたという話、警察署に連行された総長を族仲間が奪還しようとする件のまくらが秀逸でした。
春風亭昇々◆部長の娘
毎度毎回、座布団から膝をはみ出しての高座。
キュレーターを「色眼鏡オカッパ野郎」と罵る言葉選びがイイですなァ。
「先日、オカマのおっさんと温泉旅行に行ったんですよ」
「…そういう趣味はないんですけど、何か面白いかなァと思って」
「(上野)広小路に出てた時に誘われましてね」
ここから夜中に襲われるかと身構えて一睡もできなかったという落ちになります。
<本編>
部長の娘、何を考えて命名されたか「豚子」という。
春風亭一之輔◆三遊亭白鳥作 任侠流れの豚次伝より 流山の決闘(任侠流山動物園)
高座で顔を上げて一言、「豚子って…」。
主人公、豚次の母親の名前がまんま「豚子」で被るんだそうで。
これは全十話中の第三話らしく、ここだけ切り取って演じられることも少なくないとか。
追い出しが鳴りましてお開きで御座ィます。
(了)
投稿者 yoshimori : September 13, 2015 11:59 PM