酷い倦怠感と共に目覚める午前5時。
明らかに感冒とは異なる類の疼痛は頭部に、込み上げる熱い想いは胸にわだかまったままだ。
生涯金輪際何も口にしたくないとさえ思う。
水周りでのマーライオン祭も数十分毎の参詣となり、信心深さこの上ない。
午後を過ぎると全身が痺れ出した。
握るペン先が揺れて揺らいで定まらず、熱に浮かされた加減での含み笑いが止まらない。
これは尋常ならざらんと思い、周囲の人々に助けを求めた結果、病院ゆきを指示される。
道端に座り込んでのタクシー拾いは難航を極め、愈々車輌が停まった際には眼前に何が来たのかと心中騒めいたものだ。
駅前にある掛かり付けの医師に見て貰う。
結果、「急性胃腸炎」と診断され、今月二つ目となる病名を頂戴した。
左腕の静脈内にブドウ糖液、プリンペランを注射され、幾分か症状が和らいだ時には外に放り出されていた。
処方箋を携えて訪れた薬局で少しだけ症状が悪化し、座っているのさえままならなくなるが、さすがに知らない人んちでのびのびと横にもなるわけにもいかないので、人間の尊厳を賭けて耐えてみる。
もう馴染みと云っても差し支えない薬剤どもを連れて家路に着くまでの長い旅が今始まるのだ。
(了)
従来であれば乗る船に船頭はふたりも要らないのだが、ただのひとりも居ないという状況は大変に心細いと思う。
以下は船頭なき泥舟が大時化に巻き込まれる直前の記録である。
ポッサム
ポッサムキムチ
パチヂミ
チャミスル 360ml×5
マッコルリ 1,000ml
・・・大嵐が過ぎ去った後、気が付けば二軒目に来ている。
会計時の支払いの記憶は何一つ定かではないが、誰かが泣いたのだろうか。
それでも舟は沈んでいないと言い張れるのは、明日という日があるからなのだ。(何も云っていない)
(了)
よく煮込まれた具に癒されたいと思い、一路千代田区へ。
以下は胃腸に優しい(と勝手に思い込んでいる)煮込まれ物。
大根、いかボール、厚揚げ、飯蛸、昆布
以下は一品物。
ぬた、しらすおろし
以下は米をどうにかあれこれした物。
玉乃光
振り切り難い幾多の誘惑を鬼神の如き振る舞いで薙ぎ払って帰路に着くのだ。
(了)
自宅にて寝起きしているだけだというのに、うなされた上に汗みずくで目覚める。
先の西への強行軍に起因する弊害だろうか。
それでも社会に生きる人だものと老体に鞭打ち外出。
帰宅後、物凄い倦怠感が全身を襲い、抗えずに気絶。
少しの覚醒の後、再び気絶。
薄暗い灯りの中で時計を見ると23時である。
何だ未だ日付変わってないじゃんと思い、身体を起こしつつある途中でうかうかと睡ろんで気絶。
そのまま朝まで昏睡する。
与えられた筈の余暇を支配権なく消費しながら生きているのだ。
(了)
04:30
大阪市外
起床後、その酷い寝汗に驚く。
自分の寝室以外で就寝すると悪夢を見がちという過去を思い出したが、内容は失念。
窓の向こうに激しい雨の気配がする。
「夕立だ」と叫ぶ旅の同行者に「朝に夕立はどうなんだ」と突っ込むも軽くスルー。
何か深い意味を見出したのかもしれない。
05:30
大阪市外
雨は上がっており、晴れそうな予感を醸し出しつつ出発。
06:36
兵庫県三木市加佐
朝から「黒田庄和牛メンチカツバーガー」なんぞ戴く。
黒田庄和牛とは神戸ビーフの産地である但馬牛(三田、淡路、黒田庄)の中でも、僅か1,300頭しかいない希少種である。
なァ、これで残り1,299頭だぜ。(何も分かってない)
07:33
岡山市東区瀬戸町
休憩。
往路は山陽道から回り込む作戦である。
09:14
香川県仲多度郡まんのう町十郷字大口
約束の地、讃岐である。
木造家屋の佇まいは店舗と云うよりも納屋である。
雰囲気出てるよ。
これから梯子する予定も考慮せずにがっつりと戴く。
ひやあつ大、げそ天
「ひやあつ」とは「麺=冷」「だし=温」という意味である。
麺の捩れ加減が手打ち感を演出。
ぐだぐだな揚げ置きげそ天もだしの中でほどよくほぐれてよい感じに。
帰りに自分用土産として里芋を購入。
10:03
まんのう町追上
産地直送的な市場にて自分用土産を幾つか購入。
同行者が店の従業員が薦める讃岐うどんの店の所在を訊いている様子。
観光客向けに洗練された店よりも地元民が通う小汚い名店がよろしかろう。
10:10
仲多度郡琴平町五條
・・・外観は観光客向け讃岐うどん店である。
まァそれでも地元民が好いって云うならと暖簾をくぐる。
「しょうゆ小」を戴く。
工業製品的な麺質である。
東京で食す讃岐うどんと比べて何の遜色もない。(逆説的)
表では老域に差し掛かった女性が旗振りである。
風なびく大団旗には「おいしいさぬきうどん」とある。
そのプレタリアな風景が何か琴線に触れたようで、涙が一筋頬を伝う。
広い駐車場には狐褐色した老犬がよろよろと歩き回っており、やがて車輌が行き交う国道377号線を横断して草叢へと姿を消した。
我々も移動しよう。
12:08
鳴門市撫養町大桑島字北の浜
白板に記された「あっこ」という魚の正体を従業員に尋ねてみる。
この魚、一般的には「きじはた」と呼ばれ、時価にて20,000円からというので諦める。
以下の品を戴く。
鯛(造り、釜飯、潮汁)
はまち、鯛の造り、天麩羅(海老、烏賊)、鯖の塩焼き
かんぱち(地物)、戻り鰹(地物)
あら煮(鯛、他)
我々の車輌ではなかったが、小型バスが駐車場にて食事中である客の乗用車に接触し、そのまま警察沙汰かと思いきや、従業員より別の駐車場を案内されてのうのうと列の最後尾に着いている。
徳島はイタリアばりに車輌同士の些少な接触程度では騒ぎにしないのか。
13:29
鳴門市撫養町大桑島字蛭子山
休憩。
14:34
鳴門公園「渦の道」(鳴門町土佐泊浦福池)
45m眼下には渦潮が発生するという。
全長450m遊歩道は大鳴門橋の一部なので大型車輌の通過の度に微妙に揺れ、高所を好まない性質上、心中穏やかではない。
歩いた果ての展望台より祭囃子が聞こえ始め、このぐらぐらな橋桁の上にて何を好き好んでか、阿波踊りが開催されている。
聞けば、04年より執り行われているという。
7年間も此処に幽閉されて踊らされているのかと思うと涙を禁じ得ない。 (何にも分かってない)
15:55
鳴門公園「渦の道」
本日の満潮時刻である16時を待たずに撤収。
大阪へ戻ろう。
18:16
淀川区西中島五丁目
手拭を購入。
19:19
新大阪駅
最後の粉もんと称してお好み焼き店に並ぶ。
数分後には店内へと案内される。
粉もんファイナルは以下の通り。
豚モダン焼き、牛すじねぎ焼き、ミックス焼きそば
土産にと薦められた小餃子、肉饅は眺めるだけでスルー。
残された時間を構内を徘徊する。
19:37
新大阪駅
のぞみ56号は音もなく動き始める。
さようなら、大阪。
寝る働くには厳しく難しいと云わざるを得ないが、不意に食べに遊びに立ち寄るぐらいの関係性が望ましい街よ。
再会の日を夢見つつ、リクライニングな座席の底に沈む込むとしよう。
22:40
品川駅
到着。
22:47
品川駅
山手線に乗り換える。
23:38
都内
粉もんまみれの身体を横たえながら、カロリィ計算もできない駄目女子の如く眠りに就くしかないのだ。
(了)
05:35
心斎橋
心斎橋から一度、当初の目的地である難波方面に向かいかけたのだが、何を途惑ったかうかうかと元来た道で梅田方面を本町まで戻ってしまう。
御堂筋は幅広ながら一方通行であり、車輌の流れさえ違えなければ方向を誤る筈はないのだが、色んな意味で駄目な状態になっている為、色んな物が見えてないのだと覚る。
05:37
御堂筋
破壊されたフォンブースの前を通過。
ランドマークと定めるには哀し過ぎる存在だ。
06:08
本町
御堂筋線に乗り、難波方面へと向かう。
06:21
道頓堀
同じ髪型と服装のホストら、動かない「かにx楽」の看板、鉄格子が下りていて太郎の姿が見えない「くいxおれ」の前を通過。
朝食としてのうどんを食したいのだが、開いているのはらーめん店ばかりである。
06:45
なんば
再び御堂筋線に乗り、梅田方面へと向かう。
07:05
梅田(大阪)
昨日見掛けた歩道橋上の製菓会社の舌出し女子キャラがメッセージTシャツを脱がされて全裸にさせられている。
その後ろ姿は酷く物悲しい。
(その直後、歩道にある自転車止めのポール上にTシャツが放置されていたのを発見する)
07:15
ヒルトン大阪(北区梅田一丁目)
意思の疎通が難しい家畜の如く装いで回収される。
08:30
大阪市外
ベーコンエッグトーストとコーヒーを与えられ、欠食児童的に貪り喰う。
11:08
梅田(大阪)
一日乗車券を購入。
大阪における地下鉄には時刻表も次の電車の到着を知らせる電子掲示板の表示もない。
ホーム上には方面を示す矢印が存在しない。
整列乗車という単語を知らない。
網棚には一切荷物を載せず、ひとりで座席を幅広く使用する。
7人掛けの席を4、5人で使用する。
降りる客に隙間を譲る習慣がない。
東京と比較してしまうと、当たり前の行為が親切に見えてくるから不思議だ。
11:21
阪神百貨店地下(北区梅田一丁目)
以下の粉もんを戴く。
いか焼き、ねぎ焼き、明石焼き
「ミックスジュース」の味は桃の缶詰の液体似である。
11:26
梅田
颯爽と自動改札にて磁気カードを通す。
御堂筋線、乗車。
11:38
心斎橋
御堂筋線を下車して歩く。
12:16
千日前筋(中央区道頓堀一丁目)
既に二重に列が形成されているお好み焼き店の前に並び始める。
13:00
千日前筋(道頓堀一丁目)
入店を許され、JazzyなBGMを聴きながら仕上がりを待ち、以下の粉もんを食す。
山芋焼き、ねぎ焼き、焼きそば(太麺)
13:42
千日前商店街
たこ焼きを喰らう。
観光客であろう関西人ではない男女に席を譲られる。
14:17
中央区難波一丁目
大型複合レジャー施設前を通過。
聞けば、今年の5月8日にロッククライミングの世界大会が当施設にて開催されたという。
御堂筋側より見えるのは、ビル半ばより設置されている地上74mのクライミングポイント。
本物の馬鹿か本気も本気の人しか登れない。
14:40
三角公園(西心斎橋二丁目)
可愛らしく紅茶とか飲む。
15:31
心斎橋
御堂筋線に乗車。
15:44
動物園前
御堂筋線を下車。
いわゆる「新世界」である。
地場の放つその異質な空気に緊張感が走る。
帽子を被った小柄な親父達の群れ、ひとりひとりの片手には必ず何かしらの酒類の罐や壜が握られている。
座り込む親父らの中には路上にて物品を販売している者もいるのだが、並べられた品のどれもが親父らの存在と同様に実益に欠ける代物ばかりで、立ち止まって眺めるのさえ命知らずの行為と知る。
聞けば、右か左か片方だけの靴、何かのリモコン、ぴかぴかに磨いた十円玉を20円で売っているという。
野生動物と目を合わさない要領で乗り切るしかない。
15:52
通天閣(浪速区恵美須東一丁目)
「日立」も看板も見えず、工事中の様子ではあるが、営業中である。
混んでるし並んでるしで登らず。
16:00
新世界(恵美須東二丁目)
串かつ屋の暖簾をくぐる。
以下は店内人気順に1位から10位までと他あらかるとで。
串かつ(牛)、豚バラ、うずら、きす、海老、しいたけ、れんこん、チーズ、アスパラ、どて焼き
16:50
新世界(恵美須東二丁目)
この期に及んでまだ喰うのかと思いつつ、短い串でたこ焼きを刺しては口に運んでいる。
17:05
恵美須町
堺筋線に乗る。
17:21
扇町
堺筋線を下りる。
17:40
天神橋筋商店街(北区池田町)
韓国家庭料理店へ赴き、以下の飲食を。
チャプチェ、チヂミ、キムチチゲ、チョレギサラダ
百歳酒
私は気付かなかったが、隣席には山本太郎が居たようだ。
19:02
天神橋筋六丁目
略して「天六」で乗り換える。
「OSK日本歌劇団は煌びやかな宝塚歌劇団と違って何だか微妙な感じ」という。
20:30
大阪市外
銭湯にゆく。
絵人間が何人もいらっさってて、地元ならではの地域密着型なコミュニケーションの場だと思った。(何も云ってない)
21:00
大阪市外
局は不明だが、『ミッション:インッポシブル3』を放映している。
マギー・Qの脚しか見ていない。
22:30
大阪市外
明日は4時半起きというので、色んな事物を諦めながら眠るしかないのだ。
(續く)
14:47
都内
故あって西へ旅立たねばならないというのに、在宅ながら既にこの時刻である。
昨夜の痛飲が祟ってか、数日分の旅支度すらままならない。
それでも老体鞭打ちにて外出。
決して本調子ではない身体と相談し、襟巻き着用も辞さない構えである。
15:18
品川
山手線にて移動。
昼食と昼寝を兼ねた駅売り食とアルコヲルを購入。
15:37
品川
「N700系だ!」と進入する車輌の最前部へ押し寄せる鉄どもを軽く高架下へと排除し、悠々と新幹線の車内へ。
実は指定席さえ押さえずに余裕綽々と自由席に乗り込んではみたのだが、東京駅からの乗車率は予想を超えて高く、自分は辛うじて席を確保できたが、後続の出張組らしき中年男性は満席にてあぶれ、デッキにて駅弁を広げながらしゃがみ込んでいる様子。(しかも名古屋までその体勢)
当列車、終点が「博多」の為、油断すると目的地を素通りして九州まで連れてゆかれる。
ゆめゆめ気を付けねばなるまい。
車中にて気絶用にと買い求めた「広島産牡蠣と新潟舞茸の薄衣天重」内の揚げ茄子、揚げ獅子唐、蒲鉾、隠元胡麻和えを肴に飲んだくれ、酒気と揚げ物臭を隣席に漂わせながらひとり夢の中へ。
18:06
新大阪
目覚めれば目的地である。
東海道新幹線ホームに到着。
構内アナウンスの標準語全開さ加減に驚き、しばらく立てなくなる。(偏見)
切符売場にてICカードを購入し、ローカル線にて移動。
18:30
大阪(梅田)
大阪の街を歩く人には歩きながら携帯をいぢる輩がいない。
ゼロとは云わないまでも少ないと思う。
19:02
新梅田食道街(北区角田町)
それっぽいファストフードを軽く入れようと思い、「きざみうどん」を戴く。
「きざみ」とは「きつね」としての揚げが刻まれた状態。
卓上の「天かす(揚げ玉)」は入れ放題な為、「かけ」は無条件に「たぬき」化する。
19:43
西梅田(梅田二丁目)
喫茶店の禁煙席が満席の為、一本も吸わないのに喫煙席にて過ごす。
隣席に座る妙齢女子らの会話が、もうxxxxでxxxxなxxxxいやんxxxxにxxxxである。
20:50
西梅田(梅田二丁目)
されおつな地階にある和食な店へ。
以下は飲食した品名。
飛露喜、鳳凰美田
里芋もち味噌がけ、おでん、つくね焼き
23:15
西梅田(梅田二丁目)
バルと言い張るスペイン風な店。
他に飲むべき品がなく、サングリア(赤)を幾杯か。
国際的な観光地で生活していると、外国人より道を尋ねられる事もしばしばという。
「『リンゴノミセ、ドコデスカ』と道を尋ねる中国人の目的地が不明瞭のまま戸惑っていると、通行人の耳からつながるヘッドフォンの先の"i Pod"を指差し、『コレ、コレ』と云うのを理解して"Apple Store"へと連れてゆく」
「夕暮れ時に大阪城への道を尋ねて来た韓国人を案内も実は午後五時の閉門過ぎと後で知る」
24:15
大阪(梅田)
御堂筋線の最終電車は既に終了しており、終電を逃した地元民の如きがっかり感を演出しようと軽く途方に暮れてみる。
駅より外へ。
24:32
大阪(梅田)
歩道橋上に製菓メーカーの舌出し女子キャラクターが針金でつながれている。
着せられたTシャツには"No more TV"の文字が。
首を捻ってみても答えは其処に無いのだ。
24:35
御堂筋(国道25号)
御堂筋を難波方面へと移動。
御堂筋を梅田方面に歩く髭面白人男性より「ユメダ、エキハ?」とウメダさえ云えてない梅田駅の所在を聞かれ、"Go straight"と後方を指差して立ち去る。
24:38
曾根崎お初天神通り商店街
呼び込み女子らのガールズバーへの勧誘を振り切って歩く。
そういう類の通りとは知らずに足を踏み入れていたようだ。
なるほど確かに路上の立て看板には、
「セクキャバじゃありません!キャバクラじゃありません!ブラジャーありません!」
とある。
24:53
北新地(北区曽根崎新地)
御堂筋西側にある高級飲食店街である。
路上に面したビル側面がスナックの看板一色で覆われている。
26:01
心斎橋(中央区心斎橋筋一丁目)
24時間営業の串カツ屋を見つけるが、無用である。
26:12
船場(中央区南久宝寺町三丁目)
昔からの問屋街ではあるが、無用である。
26:19
北心斎橋(中央区博労町三丁目)
この地にて31:30まで記憶が無い。
赤と黄色の光を見たのが最後の映像だったと思う。
昏睡の後に覚醒が待っているからこそ、人はむざむざと眠りに就けるのだ。
目覚めない朝は無いのである。
(續く)
一軒目、昭和をフューチャーしたという居酒屋に来ている。
以下は卓上に並ぶ品目。(ほとんど手を付けていない)
キャベチ、おでん、炭火串焼、親子タコウィンナー、コロッケ、お好み焼き、駄菓子(50円相当)
上記の駄菓子を幾つか選んでの購入時に多忙な従業員を捉まえて合計金額を尋ねるも「あ、それ、もういいです」と云い捨てられ、ビタ一文も払わずに持ち帰る。
二軒目、「xxxxさん(競合店)よりは高いですけど、お安くしますよ」という得だか損だか何だか分からない店へ。
三軒目、当店での取り扱いが先週で最後となった特定銘柄の蒸留酒(輸入停止?)を飲み終えてしまったので、次が思い付かず思い悩む。
四軒目、たぶん行ってない(と思う)。
当日のメモを確認すると「サイドウェイズ」とある。
・・・何だか分からない。
調べてみると、ハリウッド映画のようだ。
さて、明日は何時に起きよう。
(了)
"Sideways (2004/Fox Searchlight/127)
director;
Alexander Payne
starring;
Paul Giamatti as Miles Raymond
Thomas Haden Church as Jack Cole
Virginia Madsen as Maya Randall
Sandra Oh as Stephanie
<卑怯未練也>
うっかりと順序を誤った為、高難易度の冒険を強いられるという結果に。
独り立ちで世間に揉まれ過ぎて強靭な心身を鍛えられたまではよかったが、同時に敵方も拮抗すべく尋常ではない程に強化されており、叩いても斬ってもまァ堅いったらこの上ない。
その上、折角骨折って入手した先祖伝来の鎧を(諸般の事情から)纏わずに出陣するといううちの総大将は、布ッ切れ一枚で戦場を徘徊しており、脆弱過ぎるにも程があるのである。
しかも大将、弱いくせして攻撃の型は常に特攻である。(ていうか自分以外は皆そう)
これでは数に頼むより他に手は無い。
そうだ、援軍を呼ぼう。
地方都市を駆けずり回って助力を請うが、当然何処の都市も治安の悪さは同様であり、自領での手薄を憂いて軍を割いてはくれず、「そちらの事情も分かるけど、うちもうちで大変だから」と無碍な断り口上である。
こどものつかいを超えた働きが必要であると覚って単身で敵陣へと乗り込み、一騎当千とばかりに快刀乱麻ぶりを披露する運びとなるのだが、それはまた別の話。
(續く)
<樂園ノ為ニ>
強大なる闇の組織をうっかり敵に回してしまった為、放たれる刺客に付け狙われる事もしばしば。
街をそぞろ歩いているだけの姿を発見されてしまうと、遥か向こうより抜刀する派手な金属音と共に通行人より悲鳴が上がり、不穏な空気が周囲を包み始め、自分目掛けて全力で斬り掛かって来る暗殺者は後を絶たない。
実は彼ら、普段は町の住人として穏やかに暮らしているのだが、ある日を境に狂信者集団の構成員としての役目を果たそうと躍起になって襲い掛かって来るのである。
降り掛かる火の粉は払わねばなるまいと街中で斬り結ぶのはやぶさかではないのだが、一人で対峙した際にも善良ながら血気盛んな住人らが助勢加勢しようとして返り討ちとなり、屍は増えるばかりである。
故に最近では往来の多い通りを避け、移動時にはまず壁際に背を付けて辺りを見回し、ここぞという瞬間を見計らって小走りするという逃亡者の如き日々なのである。
(續く)
山手線に乗って新大久保までゆこうと思い立ち、駅に向かうも人身事故にて運休しており、復旧の目処が立たぬという。
じゃァ近場でいいやと向かう都合のいい店。
褓包 ・・・ 石鍋蒸型
나물 ・・・ 四色
우거지탕 ・・・ 干しオルガリ白菜
돌김
鶏卵蒸
上記覚え書きの四五番は店から戴いた品である。
胡瓜を刻んだ分だけアルコヲルは増えてゆくのだ。
(了)
*memo*
"Kilchoman"
何かしらの気だるさを覚え、こっそり検温してみると微熱の表示。
病み上がりの階段を順調に駆け上っていた筈が、中腹にて段差に足を捕られて背中から仰向けに転がり落ちてゆく様である。
有無も云わさずに早退させられる。
微々たる熱と書いての微熱ではあるが、「微妙な熱」として考えると未だ完治に向かわない妙齢の身体具合やそれを眺める周囲からの扱いまでもが微妙になってゆくのである。
(了)
睡眠時間が果てしなく伸びてゆく。
それは惰眠と呼んでもいい。
リアルに人生の三分の一を夢の中で過ごしている。
にも関わらず、目ノ下隈子である。
そして睡眠導入は気絶型である。
当然、眠るまでの記憶は1ミリも無い。
覚醒している時間極端にが短くなっている為、自宅や出先で過ごす余暇が存在しなくなっている。
寝過ぎの為か常時頭痛が止まらない。
こめかみに何かを貼り付けた更年期障害中年女の如き険しい表情で道を往く。
眉根を寄せた青白い貌にて30度超えの炎天下をジャケット着用で歩く様は、自分事ながら真っ当な人種に見えない。
職質とかそういう事態は極力敬遠したい。
嗚呼向こうに警官が立っているよ。
脇道に逸れよう。
嗚呼狭い道をパトカーが徐行しているよ。
少し遠回りしよう。
毎日家路に着くまでが苦行なのだ。
(了)
中太い麺をぞるぞる啜り込みたいと思い立ち、近所にある専門店を目指すが、已んぬる哉定休日である。
致し方無しと代打として別の店舗へ移動。
(「代打」とは本来であれば、現行打順と守備を入れ替えてまで上を目指す意味があるのだが、此処では本末転倒な意味合いで)
店内は混み合っている様子。
従業員も忙しなく立ち回っている。
卓上には呼び出しのブザーも無い。
病み上がり中にて喉も肺も弱っているので、大声を出すのは以ての外である。
右腕をやや斜め加減に挙げてみる。
誰も気付かない。
少し左右に振ってみる。
気付かれる気遣いすらない。
卓上にあるメニューを一枚一枚切り離して厨房側に放り投げてみようかとも思ったが、どう転んでも残念な結果にしかならないと考えて踏み止まる。
この無駄に重い水差しを水が漏る程の角度まで横にしようか、隣の椅子を足で蹴り倒そうか、聞こえるか聞こえないかの発声で音読しながら苦情の手紙を書き連ねてやろうかとも考えたが、あまりにも大人気無さ過ぎなので止しておく。
行動を起こさない者は何もしない時間だけ老いてゆくのだ。
(了)
本日ァ今年初の鳥越落語会でござんす。
喜多八師匠の入院騒ぎと東北の震災の影響で九月まで一度も開催されませんでした。
『第五十六回 鳥越落語会』
@浅草橋二丁目・浅草橋区民館四階ホール
いつもでしたら受付には若い女子が何名かいらっさるんですがね、本日はご老体が二体でした。
柳家ろべえ◆垂乳根(たらちね)
「先日暇だったんで、京都まで自転車で行って参りました」
「箱根よりも鈴鹿の山越えが辛くて半端なかったですね」
「で、今日帰って参りました」
ろべえあにさん、「泥棒の噺を」と切り出しましたが、後で上がる師匠と根多が被ると気付いて「夫婦のご縁」と切り換えておりました。
柳家喜多八◆短命
ろべえあにさん、見るからに市販の物ではない湯呑みを片手で持って高座に置いてゆきます。
「いつも綺麗どころが受付に居るんですが」
「今日はね、まァ爺が二人居ましたね」
「まァ彼らはご贔屓さんなんですよ、噺家が厭がるぐらいの」
「もう、根多とか全部知ってんだもん」
「で、これ(湯呑み)は受付に居た爺の手作りなんですよ」
「・・・家に十個ぐらい転がってるんですけどね」
「ほんとにねぇ(手拭いを取り出して湯呑みの中を拭き始める)」
「ろべえも中に湯が入ってる風に持ってくりゃァ此処でどかんとウケたかもしれないのに」
「あいつ、ほんと藝が無いなァ」
お仲入りで御座ィます。
ニューマリオネット(伊原寛)◆操り人形
伊原先生はかつて奥様と共同作業だったそうですが、腰をお悪くされて以来は独り立ちだそうです。
「安来節」 ・・・ 腰の捻りが滑稽感を演出
「獅子舞」 ・・・ 終演後に中の演者二名が顔を見せるという藝の細かさ
「会津磐梯山」 ・・・ 徳利から猪口に注ぐ手付き、段差から落下してから這い上がる様は秀逸
柳家喜多八◆土竜泥(もぐらどろ)
「前座の頃は伊原先生にはお世話になったもんです」
「浅草(演芸場)に出てる時、通り掛かった中華料理屋に伊原先生がご夫婦でいらっしゃってまして」
「普通、先輩藝人が先に食堂にいらしたら、後輩は遠慮するもんなんですがね」
「その時たまたま目が合っちゃって、『おいでよおいでよ』なんて呼ばれまして」
「一番安いラーメンでもと思ったんですが、思いもかけず高価な五目そばを戴きましてね」
「胸にぐっと来ましたね、そういう食べ物の恩は忘れませんよ」
追い出しが鳴りましてお開きでござんす。
さして食欲も無ぇてんで、立ち寄った大衆居酒屋はあたしゃァ初でしたが、無名藝人の巣窟でして、店内はカラオケ完備にて久方振りに他人の熱唱する「あずさ2号」なんてぇ耳にしました。
何故か元朝青龍関の従兄弟なんてぇ従業員もおりまして、複雑な人間関係の相関図が見え隠れします。
彼らの異様な盛り上がりを横目に、河岸を変えようと席を立つ機会を伺うばかりで御座ィます。
(了)
凡そ12日振りになる社会復帰である。
悩まされ続けた高熱こそ治まって久しいが、軽い頭痛と軽い眩暈と軽い咳込み、軽い食慾不振が気になるところである。
加えて軽く悪寒を感じており、室内は常時寒く30度超えの屋外でもジャケットが手放せない。
って完治してないじゃん。
人々の優しさに甘えながら今日も生きているのだ。
(了)
何もしていない。
細い呼吸音と微弱な血脈の鼓動だけが自ら発する生命の証である。
代謝だけは過剰な様子で、悪い夢から目覚めるが如き汗みずくである。
寝疲れだろうか、衰えた筋力ではこの痩躯さえも支えられないと項垂れる。
十日以上も肺に出し入れする煙から遠ざかっていると、健康な状態でなければ不健康な所作ができないのだと改めて知る。
闇に隠れて生きるのも悪くはないが、もう少しだけ日当たりの良さげな場所を目指したいのだ。
・・・はやくにんげんになりたーい。
(了)
幾らでも眠れる。
飲んだくれ夜更かしの健常な状態では4、5時間の平均睡眠だったのだが、今では半日余りの惰眠を貪っている。
食後の投薬直後に気絶するが如く熟睡するという決して褒められた療治生活ではなかろうとも思うのだが、身体が慾しているならばそれすら止むを得まい。
断続的な高熱も発症せず、熱に浮かされた妄想力が働かないのは、俄か詩人として甚だ残念ではあるのだが。(誰が)
(了)
遂に娘は正義の使者に成り下がってしまった。
私利私欲の為の孤独な殺人者だった筈が、魔が差したというべきか帝国の救世主に祀り上げられようとしている。
もう誰にも止められないのだ。
果たした功績によって知名度は上がり、すれ違う人々は惜しげもなく賞賛を浴びせ掛けてくる。
それでもパシリ体質は抜け切らず、選ばれし者たる娘への依頼内容は国内7都市を行脚し、今や前線となっている北方都市への援軍を要請してくれという。
もー、そういうのが煩わしいからなるだけ関わりたくなかったのに。
まァ愚痴は零すまい。
重い腰を上げて地方巡業(ドサまわり)へと旅立つのだ。
(續く)
※
(改題) 『忘却界の女』 (第55回~第59回) #055-059
(改題) 『忘月』 (第48回~第54回) #048-054
(改題) 『偽善と呼ばれる為に求められるfの条件』 (第34回~第47回) #034-047
(改題) 『幻想ト猊下』 (第弐拾弐回~第参拾参回) #022-033
(改題) 『終ノ棲家』 (第玖回~第弐拾壱回) #009-021
(改題) 『継ぎ目無きヘリウムの都』 (第壱回~第捌回) #001-008
10:00発 特急草津3号 上野駅15番線
◇饂飩(うむどん)笊中盛り 胡麻だれ
<長月御献立>
先附◇浅利 丘鹿尾菜(おかひじき) 江戸浸し 蟹味噌豆腐チーズ蒸し 柚子胡椒
前菜◇鰻巻玉子 矢中生姜 海老枝豆ゼリー寄せ 茄子田楽 もち豚味噌焼 縁結びささげ衣揚げ
御椀◇葛打鱧 青芋茎(あおずいき) 酢立
御造り◇鮪 名水百選箱島鯉の洗い 手作り蒟蒻 岩魚なめろう
煮物◇鱸 海老栗蒸し 百合根 銀餡 山葵
焼物◇朴葉味噌焼 銀鱈 胡麻豆腐 茄子 黄金茸 伏見唐辛子 人参
強肴◇榛名山麓牛鋤焼 洋葱 春菊
酢の物◇小柱 烏賊 三つ葉 土佐酢
食事◇三食素麺 打ち茗荷 山椒飯
水菓子◇杏仁豆腐 柚子ゼリー アセロラシャーベット
(續く)
ようやく平熱(子供体温なので37度に限りなく近い)まで落ち着き、投薬なしで過ごせる身体になりつつあるが、病み上がり特有の気だるさと渇きで弛緩的ぐったりを繰り返す日々である。
高熱時、当然食は細くなっており、身に骨にと為るべき食にあり付いていない為、痩せゆく一方、五臓と六腑はさしたる滋養も期待できない山菜方面を慾したりする事もしばしば。
平茸を喰う度際に思い出すのが、崖下に転落しながらも自分よりも茸を篭にがっつり乗せたという阿呆故事に由来する、
「国司は転んでもただでは起きぬ」
であり、連想して止まぬのが、耳切り鼻削ぎ髪切って尼になれと百姓らを脅す武闘派荘園領主の執拗加減を表現した、
「泣く子と地頭には勝てぬ」
である。
良い役人とは死んだ役人だけなのは世の常である事よ。
(了)
『ツアー2011 ユニコーンがやって来る ZZZ』
@北の丸公園・日本武道館
SE オレンジジュース(イントロ)~ライジングボール(間奏)
01 ライジングボール
02 頼みたいぜ
03 ハヴァナイスデー
04 手島いさむ物語
05 BLACKTIGER
06 WAO!
07 Maybe Blue
08 いちじく
09 水の戯れ~ランチャのテーマ~
10 レディオ体操
11 パパは金持ち
12 君達は天使
13 メダカの格好
14 ブルース (RAP Ver)
15 さらばビッチ
16 オレンジジュース
17 HELLO
18 Z LIFE
19 ヒゲとボイン
20 デジタルスープ
*Encore1*
21 手島いさむ大百科 (DJ TESHIMA)
22 SAMURAI 5
*Encore2*
23 晴天ナリ
SE ぶたぶた
(劇終)
救急外来は通常の外来とは異なり、処方箋が出せないという。
改めて診察を受けた上で、薬剤は処方されると云われ再び来院する運びに。
総合内科へと案内され、診療室へと通される。
内科医は三十代前半の若造である。
「まァぶっちゃけますけど、世の中に何万種類あるウイルスのうちで投薬がピンポイントで効くのは、僕の知ってる限り4種類ぐらいしかないんですよ」
4? どうすりゃよかとですか。
「今、高熱なのは身体ん中でウイルスと闘っている証拠ですよ。まァ免疫力を上げてくしかないですね」
具体的に?
「とりあえず安静にするんですね。今お幾つでしたっけ? あー、年々ちょっとした病気が直ぐに治らない年齢ですね」
・・・薬は意味無ぇですかね。
「意味なくはないですけど、逆に治りが遅くなるかもしれないですね」
熱が辛いんですよ。
「あー、そういうの良くないなー、熱下がったら直ぐ会社とか行っちゃうでしょ。そういうのが一番駄目だと思うんですよ」
いや、仕事は休んでますから、ただ楽に闘病したいんです。
「まずは免疫力ですね、まァお大事に」
って解熱の飲み薬もくれねぇでやんの。
唯一貰えたのが、38度超えで初めて使用するという最終兵器的坐薬だった。
それは想像よりも巨大で、弾丸で云うと38口径くらいはありそう。(実物知らないけど)
しかも僅か2ショットで打ち止めである。
身悶えする程のヒーハーに襲われたらひとつは自分に、もうひとつは件の若造内科医の鼻に捩じ込んでやろうと心に誓うのだった。
(了)
前日の夜半、耐え難きを耐え忍び難きを忍んだ結果として救急車を呼ぶ。
朦朧とする意識の中、赤灯くるくるだけにしてサイレンは勘弁願いたいと告げるも、
「一応決まりなんで鳴らして走りますが、近くまで来たら止めますね」
との親切なんだか何なんだかな回答。
駆け付けた隊員3名の手により微妙な色合いのストレッチャーに乗せられ、ドイツ製の車輌に収容される。
車内は消毒液やビニールにも似た新車臭で満たされている様子。
畳と女房と救急車は嘘でも新しい方が良いのだ。
救急隊員と救急外来の電話でのやり取りが長く感ぜられる。
前年に入院と再入院した履歴のある最寄りの大学病院へ搬送されると分かり、安堵と不安に包まれまくる。
目当ての病院に到着し、薄目で搬送口をちら見すると「ER」という頼もしくも恐ろしげな二文字。
隣席ていうか隣のベッドでは呼吸困難の老人が絶叫しているというERらしさ全開である。
早速点滴針が腕に繋がれるも、何故か「すいませんごめんなさいもうしわけございません」と左腕側に居る看護士らしき女子が誰かに対して謝罪を繰り返している。
後で気付いたのだが、点滴針の挿入に何度か失敗していたらしく、自分の左腕は青痣と血痕まみれとなっていた。
車椅子に乗せられたまま幾つかの検査を終え、ERドクターに呼ばれる。
診断名は「ウイルス性気管支肺炎」。
咽頭痛、頭痛、悪寒、高熱、腹痛は全て善からぬ菌の所為であるという。
「入院してもいいけど、自宅との違いは点滴ぐらいだよ」
と諭され、その不自由度から即日帰宅を選択。
高額医療費を現金にて窓口に叩き付け、何も解決していない身体に鞭打って黒塗りハイヤーを呼び付けて帰るのだ。
(了)
患いDays、3日目である。
遠くにゆきたいとさえ思う。
当然自力では不可能なので送迎車の一台と世話係のひとりも欲しいところだ。
奇跡的に食慾は在るので、文字通りに喰い倒れツアーもやぶさかではない。
・・・誰か企画しろって。
<ノナネール新首相>
「娘が嫌がってるの」
あーもう、ほら、そういう事言うから、余計に気ィ遣うんだよ。
「だって・・・加齢」
ばっ違っ、だからマスコミに踊らされてるだけなんだ、お前らは。自分で考えて行動しろ!
「・・・分かりました」
分かればよろしい、って全然分かってない、お前ら全然分かってないぞ、ってお前何処に電話してるんだ、人を呼ぶな人を、・・・ぴんぽーんて誰か来たぞ、誰だ君は、離せっ、実力行使は止めろ、話し合おう、な、話せば解決できるって、だから強制排除するな、嗚呼近所の人、そんな目で見るな見ないでくれ、今俺は正に連行されつつあるけどな、決して悪人ぢゃァないんだッ!
(了)