◆女である。(270212)
◆頭のネジが外れてしまって探す行為さえ放棄したと思しき老人より空白の辞書を託される。
◆某所へと向かい、過去に滅んだ民族の残した高い技術の遺物を作動させてダウンロードし、辞書を完成させろとの依頼。
◆で、指定されたエリアへ向かうのだが、広大な敷地の中、大木の代わりにクラゲが生えていたり、耳障りな高周波を放つ赤い植物がもろもろと茂っていて、気の触れ加減にも程があるというものだ。
◆あまりにも広過ぎてランドマークも定まらないまま何となく徘徊していると、遺跡に眠る高価な品々を巡って目を血走らせている奇特な墓荒らしに襲われる。
◆当然、返り討ちに致すのだが、長い旅程で所持品が厖大な量に達しており、墓荒らしの襲撃をよき折り返し地点と定め、一度引き返そうと決意。
◆久方振りに娑婆の空気に触れて後、またここに戻ろうと、墓荒らしの死に顔に向けて再訪を誓うのだった。
◆だから爺ィ、例のダウンロードの件はもう少し待ってろ。
(續く)
<覚ヱ書キ>
朝:金平天蕎麦
昼:湯麺
夕:皿饂飩、啤酒
◇『半島を出よ (下)』 村上龍(幻冬舎)、読了。
◇テロリスト、福岡を救う。
◇夕餉の店、隣席の男女は「これよりも三軒茶屋の店の方が・・・(美味しい)」と評する。
◇なるほど、記憶しておこう。
◇逆側の席には業界人らしき男二人が座り、延々と自らの「デリバリー」エピソードを話し込んでいる。
◇「来て早々、料金設定の説明は萎えるよなー」
◇左様でございますか。
◇文化村通り、外資系衣料量販店前、下着姿ベッカムの巨大ポスターを指差す女子ふたり、「あの中身には疑惑がある」と真顔で議論している。
◇げひん。
◇幡ヶ谷6号通り商店街に、コムタンが旨い店があるという。
◇カウンターが6席と、尋常ではないほどに低いテーブルが3席だけの店。
◇その狭さはさておき、尋常ではない低さというテーブルが気になる。
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:烏賊天蕎麦
昼:チキンフィレオ、揚げ芋、珈琲
夕:(九代目桂文楽関連商品)
間:(トリュフと塩)、ブレンド珈琲
◇挽いた豆を持ち帰る際に毎回聞かれる「袋はご入用ですか?」の問いに断る理由が見当たらない。(エコとかそういうのは抜きにして)
◇挽き立ての好い香りの存在には同意できるものの、運搬手段として自前の鞄にそのまま入れるというのを愚行と呼ぶには過言だろうか。
◇薫り高きアロマは嗅ぎたい時にだけ嗅げばいいのだ。
(了)
"The Girl with the Dragon Tattoo (2011/Columbia Pictures/158)"
director;
David Fincher
starring;
Daniel Craig as Mikael Blomkvist
Rooney Mara as Lisbeth Salander
Christopher Plummer as Henrik Vanger
Stellan Skarsgård as Martin Vanger
Robin Wright as Erika Berger
Steven Berkoff as Dirch Frode
Geraldine James as Cecilia Vanger
Yorick van Wageningen as Nils Bjurman
Joely Richardson as Anita Vanger / Harriet Vanger
Goran Višnjić as Dragan Armansky
Donald Sumpter as Detective Morell
Embeth Davidtz as Annika Giannini
Joel Kinnaman as Christer Malm
Elodie Yung as Miriam Wu
Tony Way as Plague
Alan Dale as Detective Isaksson
Per Myrberg as Harald Vanger
(End)
<覚ヱ書キ>
朝:梅紫蘇のスパゲティーニ
昼:「チャンポンめん」
夕:「チャンポンめん」
◇? 終日引き篭もりと記憶していたはずだったのだが、改めてメモを読み返すと、夕刻以降に"The Famous Grouse"なる名のアルコヲルについての記述がある。
◇・・・あ、思い出した、今思い出した、何かの本を読んでいて、ボトルに「雷鳥」が描かれたラベルのスコッチがあるという一文を抜き書きしたのだった。
◇・・・まごうかたなきひきこもりでした。
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:チキンフィレと玉子のサンド、珈琲
昼:掻き揚げ蕎麦
夕:
突き出し◆「奈良漬の奈良屋」の奈良漬(白瓜、胡瓜、茄子、生姜)
造り◆槍烏賊(青森)、初鰹(勝浦←八丈島)
熱燗◆(銘柄失念)
鰭酒◆鬼瘡魚
夜:パテ・ド・カンパーニュ、ピクルス、鯖の白ワイン煮、"Legendario"
◇『シンメトリー』 誉田哲也(光文社)、読了。
◇短編は収束までに急き過ぎる感は否めない。
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:金平天蕎麦
昼:カツ丼
夕:「並、玉子」
夜:"Bowmore"
◇「××××通りのキャバクラって行った事ある?」
◇「ありますよ、前にお客さんと何度か」
◇「どう?」
◇「まァぶっちゃけ動物園ですね」
◇「え? ZOO?」
◇「ZOOですよ。あの通りは他に競合店ないですからねー」
◇「それは逆に興味深いなー」
◇そうかな。
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:チキンフィレと玉子のサンド、珈琲
昼:咖喱炒饭
間:「仏蘭西ブレンド」
夕:「にんにく入れますか?」「ええ、野菜増しで」
夜:"Inishowen"
◇グミ食感の洋菓子を食す。
◇・・・何がどうというコメントはないが、日本人でよかったと思う。
◇「フルーエル・スキーヴァ」と記されたメモを見つける。
◇何これ、ていうか人? 誰?
◇『ソウルケイジ Soul Cage』 誉田哲也(光文社)、読了。
◇題名はスティングの楽曲からのネーミングという。
◇歌舞伎町に明らかに非公認なエヴァンゲリヲンのBARがあるという。(行かないけど)
◇その隣には、やはり非公認なワンピースのBAR。(行かないけど)
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:烏賊天蕎麦
昼:咖喱拉面
夕:皿饂飩、「麒麟」啤酒
間:"Highland Park"
夜:鶏白肝ムゥス、「千代子冷凍」、"Legendario"
◇『炎蛹 新宿鮫V』 大沢在昌(光文社)、読了。
◇複数の事件が錯綜する中、読者も作者も特に混乱はないのだが、とっ散らかってる感は否めない。
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:金平天蕎麦
昼:珈琲
夕:雲呑麺、啤酒
夜:(銘柄失念) *BAR
◇カオマンガイ(蒸し鶏のせ鶏だし炊き込み飯)が旨いと評判のワインバーがあるという。
◇何だそりゃ。
(了)
<覚ヱ書キ>
朝兼昼:ペペロンチーニのスパゲティーニ
夕:中華そば(あっさり)
夜:"Legendario"
◇懇意にしているのはずの美容室にて「うわー、330日振りですね」と云われる。
◇洒落でうそぶいていた「年一」は伊達じゃァない。
◇『自選ニッポン居酒屋放浪記』 太田和彦 (新潮社)、読了。
◇・・・空腹時に読む本ではない。
◇さ、飲んだくれるか。
(了)
"Tower Heist (2011/Universal Pictures/104)"
director;
Brett Ratner
starring;
Ben Stiller as Josh Kovacs
Eddie Murphy as Slide
Casey Affleck as Charlie Gibbs
Alan Alda as Arthur Shaw
Matthew Broderick as Fitzhugh
Téa Leoni as Claire Denham
Michael Peña as Enrique Dev'reaux
Gabourey Sidibe as Odessa Montero
(End)
**memo**
lunch;
"Shrinp 4P", "Soup Buns Pork", "Apricot Jelly"
"Tsingtao Beer"
<覚ヱ書キ>
朝:ツナ玉子サンド、牛肉咖喱麺麭、玉蜀黍湯
昼:掻き揚げ蕎麦
夕:かけ饂飩
つなぎ:"Inishowen"
夜:
ケントードガティアム◆海老のガーリック揚げ
ヤムウンセン◆春雨サラダ
ガイパットバイガパオラートカオ◆鶏肉のバジル炒め飯
(他品名失念)、チャーン、メコン、カオヤイリザーブ
深夜:赤葡萄酒(銘柄失念)、何とかチーズ
最深:(茶系アルコヲル)
早朝:(麺類)
◇「日本おっ○いソムリエ協会」なる団体の存在を知る。
◇「ブラインドテイスティングのみで年代と産地」を云い当てるという。
◇そして、「ヴィンテージ(年代物)は好まない」そうだ。
(了)
本日ァ、中目黒での落語会でござんす。
朝からの雪で御座ィまして、足元がおぼつきませんな。
『中目黒寄席第106回公演』
@上目黒二丁目・中目黒GTプラザホール
柳家ろべえ◆鈴が森
ろべえあにさん、喜多八師匠の叫びの間と吃音具合がそっくりですなァ。
本編:
屈んだ箇所に丁度筍が生えてございまして、尾籠な話であれですが・・・まァ刺さります。
柳家禽太夫◆佐野山
「先日、鳥取での落語会に呼ばれて参りまして」
「何でも鳥取県の人口は50万人くらいだそうでして」
「会場は公民館だったんですが」
「当日は丁度雨が降っておりまして」
「ところどころ雨漏りするんですね」
「で、会の世話をしてくださってるご高齢のご婦人に聞きました」
「『ここはいつもこうなんですか?』」
「『もうそんな、いつもじゃないよー、雨降ってる時だけ』」
元力士がてれび中継における解説具合の妙味を面白可笑しく説明なすってくだすったンですがね、如何せんその親方の名をあたしが覚えられず、此処に記す事ができやせん。
本編:
「谷風、情け相撲の一席でございます」
柳家ろべえ◆盃の殿様
この噺、喜多八師匠の持ち根多でござんすな。
柳家禽太夫◆薮入り
サゲ:
「主(しゅう)のお蔭だ」
追い出しが鳴りまして、お開きで御座ィます。
降り頻る雪を軽やかにかわしながら、東横線で引き上げまさァね。
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:"Ritz", "Kiri", "Oreo", "Potato and Corn"
昼:掻き揚げ蕎麦、鮭結び、梅だれ生野菜
夕:
前菜◆焼筍、鰹たたき、海老フリッター
野菜◆サーモンと生ハムの旬野菜サラダ
刺身◆赤海老、帆立、鮪、かんぱち、鯛
炒物◆鶏肉の黒酢炒め
焼物◆ラムチョップの網焼 パセリ、にんにく風味
食事◆桜饂飩
菓子◆抹茶ロールケーキ
夜:"Cuba Ron Legendario"
◇午前7時、山手線車内、物騒なひとり言が多い若造(♂)が同じ車両で危なさ全開でいるにも関わらず、誰ひとりとして席もしくは車両を移動しない。
◇若造、乗客のノーリアクションさに飽きたのか、途中下車したか分からないが、やがて聞こえなくなる。
◇みんな見てないだろうけど、その車両に乗り込む前にはホームの壁をガンガン蹴ってましたよ、あの人。
◇しかし、妙に通るイイ声だったので、台詞の稽古に熱中していたかもしらん。
◇ていうか、いずれにせよ、よそでやれ、よそで。
◇同路線車内、女子高生の担いだ鞄の紐に絡まり、危うく連れてゆかれそうになる。
◇「あー」って声こそ出てないがそんな感じで。
◇自分の主体性の無さ加減を改めて知る。
(了)
おっと、ことしもこのひがやってきましたね。
まちをはいかいするつがいどもを、じごくのごうかでやきはらうひなのです。
さあ、いそがしくなるぞう。
きんじょをやいてしまうと、じぶんのいえもあぶないので、まずは「しんじゅく」からせめてゆこうとおもいましたが、ただ「やまのてせん」にのるのもげいがないので、「まるのうちせん」にのりこんでから「しんじゅく3ちょうめ」でおり、ぐれんのほのおをともなって「にし」へむかおうとおもいました。
まっていろ、つがいども!
こうおんにつよいようがしなど、このよにそんざいないことをおしえてやる!
いきがるまえにくうふくをみたそうと、おこのみやきのみせにはいります。
いわゆる「かんとう」ふうなので、みずからがてっぱんでやかなければなりません。
めんどうなので、てんいんをよびつけて、はじめからおわりまでやいてもらいます。
やきばたんとうは、なぜか「いんどじん」のおんなのひとでした。
さすがいんどじん、こなものをやかせれば「あじあ」いちです。
かくごしろ、つがいども!
りぼんのかかったはこだけをやく「まほう」をしっているぞ!
すこしてんしょんがあがりすぎているので、なんとかあらぶるたましいをしずめようと、「しょっとばー」にはいり、あるこーるを1ぱいたのみます。
ちょくやくていうかちょうやくすると、「せんしゅうぎんこう」というなのさけをいただきます。
かぽ
なるほど。
ぐらすのなかには、こはくいろのなみがただよいます。
ますたー、おなじものを。
ますたー、おなじものを。
ましたー、おなじのもを。
・・・なにかだいじなことをわすれているきになりました。
すこしきおくがとんでいるようです。
まぁいいかとかんがえることさえあきらめ、しはらいをすませてからみせをでますと、まちのいるみねーしょんがふたつのがんきゅうにささるようで、ながれるなみだをさとられまいと、ぎゅっとまぶたをとじるのでした。(ぜんぶうそですけどね)
(おわり)
<ユメドリ>
◇雨中、「機械技術科」の女子を自転車の後ろに乗せての二人乗り。
◇走行中、落下させたらしく振り返ると荷台には居ない模様。
◇やや遠く離れた背後では、機械女子が布状の何かを振り回して前方に居る自分に合図している様子。
◇距離がある為、機械女子の表情は読み取れず、彼女の怒りも悲しみも痛みも何も分からない。
(了)
本日ァ新宿御苑前での伝統話芸と邦楽の会でござんす。
『東京仮名手本白書 いなせなレボリューション』
@新宿区内藤町・四谷区民ホール(四谷区民センター9F)
【第一部】
第一幕 「刃傷」
一龍斎貞寿◆講談 「赤穂義士傳」より
「耐えかねた浅野内匠頭、松の廊下にて吉良上野介への刃傷に及びます」
「『浅野殿、殿中で御座るぞ!』」
「浅野家、御家は断絶、内匠頭、御身は切腹と相成りまして、忠臣蔵の幕開きでございます」
第二幕 「ある日の祇園一力茶屋」
春風亭傳枝◆落語 「粗忽長屋」
「浅野家城代家老、大石内蔵助が居ります京は祇園の茶屋の座敷にひとりの幇間が上がります」
「『大石様、あいや、此処では浮(うき)様でございましたなァ』」
「『何ですと、踊りながらのかっぽれでご祝儀? 演らせていただきます!』」
終いにはハァハァ息をしいしい端折った着物を戻しまして、布団に座ります。
「『これでも私、鹿野武左衛門の弟子を名乗っておりまして、・・・まァあの方は流罪にされてしましましたが』」
「『では、落とし噺を一席』」
何をどう戸惑いをしたものか、浅野家家臣随一の粗忽者、不破数右衛門をまくらで振らずに「粗忽」に纏わる噺を始めましたが、それじゃァおーでぃえんすは置いてけ堀でござんすよ。(いぢわる)
お仲入りで御座ィます。
【第二部】
第三幕 「奏!奏!奏!」
山田ケンタ(ZEN、MUSA、空龍)◆和太鼓
内藤哲郎(朋郎、鼓童)◆和太鼓
武田朋子(朋郎、悠玄亭玉介社中)◆篠笛
菊池伸城・衣袋聖志・鈴木真一郎(和音)◆箏
第四幕 「赤垣源蔵」
宝井琴調◆講談 「赤穂義士傳」より
「討入前夜に暇乞いをと兄の屋敷を訪ねる赤垣源蔵でしたが、兄は不在」
「大酒飲みの源蔵を厭う兄嫁からは、癪を理由に避けられております」
「しばし待とうと上がり込んだ源蔵、兄の羽織を借りまして前の壁に掛け、羽織と差し向かいながらの手酌のひとり酒でございます」
第五幕 「二度目の清書(きよがき)」
宝井琴調・一龍斎貞寿◆講談 「赤穂義士傳」より
「見事主君の無念を晴らした赤穂義士、大石内蔵助が妻、りくの下へ寺坂吉衛門が参りまして事と次第を打ち明けます」
幕が一度下りまして、も一度上がりますと、琴調先生のご紹介で演者の皆々様が再び壇上に現れます。
下座として姿を見せなかった三味線方、杵屋松紀三(きねやまつきみ)師匠も並びましての終演で御座ィます。
お開きとなりまして、新宿三丁目より副都心線に乗り込んで南下しまして、煉瓦造りの建屋ン中にて伝票上、「煙」と記される保存食を抓みながら飲んだくれるんですがねぇ、それはまた別の話で御座ィます。
(了)
"12 Crazy Men; Signaling the beginning of spring the first strong south winds of the year concert"
@1chome, Kichijojihoncho / Live Bar Kichijoji BLACK and BLUE
starring;
rockasho
bmps
sun-mon69
the gyatones
"Tonari-no-ko ga, tonari-no-ko wo mukae-ni-kimashita!!"
(End)
<覚ヱ書キ>
朝:烏賊天蕎麦
昼:醤油拉麺、炒飯
夕:↓
つまかせ◆生野菜とトマト味噌(黄色人参、茄子、ラディッシュ、蓮芋)
前菜◆金柑白和え、白子ぽん酢
燻製◆鶏せせり
麦酒◆"Sapporo YEBISU"
酒◆天狗舞五凛純米(石川)、澤屋まつもと純米(京都)、乾坤一純米吟醸(宮城)
夜:"Ardbeg"
◇ジャンクな品にアルコヲルと油分で蓋をして日々を過ごしています。
◇稀に高級食材をもアルコヲルで重ねてゆきます。
◇お蔭様ですこぶる感じです。(何だ、それは)
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:金平天蕎麦
昼:湯麺
間:"Guatemala"
昼:「並玉子」
夕:"The Glenlivet", "Bowmore"
◇ジャンクな品にアルコヲルと油分で蓋をして日々を過ごしています。
◇お蔭様ですこぶる感じです。(何だ、それは)
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:ツナマフィン、ハッシュポテト、プレミアムローストコーヒー
昼:掻き揚げ蕎麦
昼:皿饂飩(軟)、啤酒
◇午前7時、JR山手線にて聞き慣れぬ車内アナウンスが女子声で流れる。
◇『本日、目白駅では××××の受験日の為、夕方大変な混雑が予想されます。目白、目白駅に到着です。それでは、受験生の皆さん、頑張って下さーい』
◇・・・大人が頑張る為にはどうしたらいいんでしょうか。
◇最寄り駅から自宅に向かう坂を上がる途中で外国人男性から声を掛けられる。
◇振り返って見ると、その男の耳ピアスにはチェーンが付いており、鼻ピアスに連結している。
◇背後には似たような格好をした女子をふたり従えている。
◇「スミマセン、エイチアイエス、ワ、ドコニアリマスカ」
◇「HIS?」
◇「ソウ、トラヴェルカンパニー」
◇「あー、えっとね、これまっつぐね、ゴーストレート。で、道路渡る、クロスオーバー? 階段上がる、ステップアップ。分かった?」
◇「オー、アリガトゴザイマス!」
◇後で気付いたのだが、それはJTBだった。
◇警察用語で「ヤマ」とは「炭鉱」を指すという。(『新宿鮫』より)
◇そういえば、以前江東区勤務の頃、交番勤務の警官がホームレスな初老の男性に対して同じ発言をしていた記憶が甦る。
◇「おっちゃんな、ヤマ行くか? それしかないだろ」
◇警官は「働け」と促していたのだな、きっとたぶんそう。
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:烏賊天蕎麦
昼:拉面、蟹炒飯
夕:金平天蕎麦
間:マンダリン
夜:(銘柄失念、グレン何とか?) *BAR
深:"Caolila"
◇「夜」に訪れた店にて。
◇隣席にはCMディレクターが座る。
◇「俺さ、岡山出身なんだけど、中学校の時、地元にプロレスの興行があったのよ」
◇「岡山武道館ってあるんだけど、その裏を友達とチャリで走ってたら、(ジャイアント)馬場の姿が見えてさ」
◇「オーッ、馬場馬場、馬場がおるわーと思って、寄れるところまで寄ろうとしたらさ」
◇「今夜の対戦相手の筈の(アブドーラ・ザ・)ブッチャーとキャッチボールしてた」
◇「超笑顔で」
◇「あれは萎えたなー」
(了)
本日ァ水天宮前での二ツ目勉強会でござんす。
『日本演芸若手研精会 第三百六十六回 如月公演』
@日本橋蛎殻町一丁目・日本橋劇場
入船亭辰じん◆金明竹
後に上がる遊一あにさんが仰っておりましたがねぇ、半年以内に辰じんは二ツ目昇進だそうで、お目出度うござんす。
入船亭遊一◆元犬
・・・この噺を遊一あにさんで聴くのは何度目でしょうか。
得意根多なんでしょうがねぇ、当会、勉強会なんてぇ名目なんてんで、偶にゃァあにさんの新しい演目が聴きてぇですなァ。
三笑亭夢吉◆両泥
「私は新潟は新発田(しばた)の出身なんですが」
「地元に新発田署という警察署がありまして」
「この警察署で二本警察史上で前代未聞の事件があったんですよ」
「何と、敷地内に停めていた3台の白バイが盗まれたんですね」
「・・・で、盗難届けはお隣、村上署に提出したみたいです」
「とある男子大学生が自宅でシャワーを浴びていたそうで」
「で、蛇口をきゅって止めますと、部屋で何か物音がするてんですね」
「バスルームの扉を開けたら、見知らぬ男と目が合ったんですって」
「泥棒だッと思って、『泥棒ッ!』って叫んだら、その男は走って逃げたそうです」
「待てこの野郎と大学生は全速力で追い駆けまして泥棒を取り押さえましたら」
「騒ぎを聞き付けた近所の住民の通報でお巡りさんがやって来まして」
「泥棒と一緒に全裸の大学生が連れてゆかれたそうです」
「・・・まァそりゃそうですよね」
春風亭一之輔◆蛙茶番(かわずちゃばん)
「今は歌舞伎座が建て直しとなっておりまして、新橋演舞場が仮の舞台みたいですね」
「(中村)勘三郎さんの中村座も人気がありますね」
「・・・まァ掘っ建て小屋みたいな造りですが」
「演目はもちろん『(仮名手本)忠臣蔵』ですよ」
「五段目、山崎街道、(市川)猿之助さんが演じる(斧)定九郎が黒の羽二重、白塗りで登場します」
「与市兵衛から縞の財布を奪い取り、勘定しまして『伍拾両~』」
「『忍び三重』という三味線が入りまして、こう見得を切る場面ですね」
「・・・チチチチチチチチチ・・・」
「その時、まァ掘っ建て小屋ですから、パトカーのサイレンがまる聞こえなわけですよ」
「パープーパープー」
「・・・チチチチチチチチチ・・・」
「パープーパープー」
「隣に居たお客さんが『定九郎、逃げろッ!』って云いました」
「まァ定九郎、逃げやしませんが」
お仲入りで御座ィます。
前述の夢吉あにさん、古今亭志ん吉あにさん、柳亭こみちねえさんらが前売のテケツを直売しようと客席を往復しております。
三月より後の公演より「自由券」が設定されまして、どの会にでも使用できると説明がありました。
成る程、噺家の人気不人気に左右されない販売方式とは思いましたがねぇ、テケツを持ちながら会場に入れない程の「入り」があった場合に如何対処なさるんでしょうか、なんて老婆心がないでもござんせんよ。
柳亭市楽◆薬罐
「この勉強会は根多出しこそしてませんが、『つく』(似た話が続く)といけませんので、身内では事前に打ち合わせしたりしてるんですよ」
「で、鯉橋あにさんに『何演るんですか』って聞いても教えてくれないんですよ」
「『何故ですか』って聞いたら、『恥ずかしいから』としか云わないんですよ」
「えー、それでは鯉橋あにさんの恥ずかしい噺をお愉しみに」
瀧川鯉橋◆井戸の茶碗
「・・・恥ずかしい噺をします」
「役所に提出する書類なんぞを書く時に『職業欄』で毎回悩むんですよ」
「うちの師匠、鯉昇に『落語家って書けばいいんですよね』って少し酒の入ったタイミングで聞きましたら」
「『あー、違う違う、落語家てのは職業じゃない』」
「『じゃァ何ですか』」
「『生き方だ』って云われました」
「そう云われながらも、『落語家』って書きましたけど」
追い出しが鳴りまして、お開きで御座ィます。
海を渡った隣国の辛味鍋をいただきまして、程好い加減で引き上げます。
帰りしなの車中、いただきものの恐怖体験漫画を捲りますてぇと、こみかるな人物描写とは対称的に恐怖表現だけが妙にりあるでして、何となく「いただいた理由」が分かった気もしますな。
最寄り駅で下車し近所の踏切まで歩きますと、警察官と救急隊員と見慣れぬ制服を着た方々が大勢忙しなく立ち働いておりまして、遮断機の傍には何かが入っていると思しき大き目のびにーる袋が幾つか並べられ、線路上には目出度くない方の「けっこん」が目の端に映ります。
携帯電話に表示されました鉄道運行情報を見ますてぇと、正にその区間での人身事故の文字が。
・・・何とまァ。
見慣れぬ制服の方々は「特殊清掃係」だったんですね。
・・・湿っぽい話になりましたが、またよろしゅうと願っておきます。
(了)
<覚ヱ書キ>
『屍蘭 新宿鮫III』 大沢在昌 (光文社)、読了。
『視えるんです。 (1)』 伊藤三巳華 (メディアファクトリー)、読了。
◆女である。(250112)
◆以前に援助を求められて手助けした鉱山経営者が共同経営者と共に無頼の先住民から襲撃を受け、助勢も叶わず目前で死亡。
◆敵性である先住民殲滅の後、ついでに彼らの遺体の所持品を漁るも各々が自宅の鍵を所有するのみで他には何も持っていない。
◆巷間では前述の鉱山経営者が不慮の死を遂げた際には、自分が彼の遺産を相続できると耳にしていたのだが・・・。
◆その後、内容証明さえ通知されず遺産は謎のままだ。
◆街道沿いを歩いていると、限りなく半透明に近いブルー色の馬上の首無し騎士とすれ違う。
◆これが噂の!? と一瞬だけ反射的に追跡を試みるが、同行者を引率している状況であると思い直し、仕掛中の仕事を抱えたままでは移動も困難と判断し諦める。
◆仮に追いついたところで、そもそも首の無い方とコミュニケーションが成立するのだろうか。
◆檻の中から自分を「馬鹿」呼ばわりする大烏(おおがらす)女より、自らの仇の殺害を依頼される。
◆人に物を頼む態度が為っちゃいないのはデフォルトとしても、報酬としての有益そうな物品に釣られ、よしきたとばかりに仇とやらを討ち果たす。
◆元来た道をそそくさと戻り、烏女の下へ凱旋するも、「頼んだよ、馬ァ鹿」としか云わない。
◆これは何か順序を間違えたなと考え、まず烏女を檻から解放してから仇を斃す運びに変更。
◆烏女より本人の名を冠した「目」という名の杖を受け取る。
◆・・・杖の効果がいまいちな上、この鳥女の言動もいちいち腹立たしいので、今この場で粛清してやろうとも思ったが、まァ友好的に会話が可能な化け物も希少なので生かしておく事にした。
(續く)
<覚ヱ書キ>
朝:ペペロンチーニのスパゲティーニ
昼:「チャンポンめん」2玉、「おぼろ昆布」
夕:柚子胡椒のスパゲティーニ
(改題) 『竜殺シ氷地獄』 #001-004
<覚ヱ書キ>
朝:ほぐし蟹と完熟トマトのスパゲティーニ
昼:「チャンポンめん」、「おぼろ昆布」
間:カマンベールチーズ
夕:小鉢(生湯葉)、茹でアスパラガス、揚げだし豆富、焼き物(椎茸、獅子唐)、新香(白菜)、熱燗(失念)
夜:"Kilchoman (Isla)"
◇夕餉の店、大将が「ちょっとチャンネル変えていい? 米倉涼子観なくちゃ」とNHKからテレビ朝日に。
◇『ナサケの女〜国税局査察官〜スペシャル』が始まる。
◇ていうか、店に居る人間全員が米倉のKARAダンスに釘付けだ!
◇らららららー
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:烏賊天蕎麦
昼:湯麺
間:(苦味3=普通のブレンド珈琲)
夕:小鉢(内容失念)、白子ぽん酢(温)、御田(大根、煮豚)、和風らーめん、新香、熱燗3種(失念)
夜:前菜3種(失念)、焼餃子、ハイボール
◇夕餉の店より「2周年」という記念と節分を被せて「炒り豆」の入った祝儀袋を貰う。
(了)
<覚ヱ書キ>
朝:ツナマフィン、ハッシュポテト、プレミアムローストコーヒー
昼:"potato salad and croissant", "El Salvador Argentina"
夕:かつカレー
間:(苦味MAXブレンド珈琲)
夜:"Highland Park"
深夜:"Tarisker"
◇『ONE PIECE (65)』 尾田栄一郎 (集英社)、読了。
◇『ヤングエース』 (角川書店)を立ち読むも、美川べるの 『まかまか』が掲載されていない。
◇巻末頁にも「休載」なる文言もなく、すわ打ち切りかと憂えてみる。
◇「ミシシッピ・ジョン・ハート好き? じゃァ君、(六代目)三遊亭圓生が好きだね(断定)」
◇ブルース好きと落語好きは同義という極論が結論。
◇ヴェトナム人の妻がいる外資系の男、互いに"Honey"と呼び合うのを理由に、『うる星やつら』における鬼娘が云うところの「ダーリン」なる呼称を全否定。
(了)